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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
六ページ
「どうだね、私の最高傑作は?」
「……一つ聞くぞ。こいつらは素体も無しに造ったのか?」
「いいや。キミに頼んだロストロギアを使って造ったのだよ、詳しくはノルドに聞きたまえ」

「あいさ。ファルド、ちょっと来てくれ」
 再びノルドの方へ戻り、ディスプレイを見るとそこには三体の内部が映し出されていた。
 線で描かれた外部装甲にそれぞれの武装データ。そして、骨組みがはっきりと表示されている。

 人間のレントゲン写真と何ら変わり無い。

骨組みの心臓部分から異常な魔力反応が示されている。

「ノルド。これは?」

「骨組みから説明するよ。コイツはファルドの盗ってきたロストロギア、フレームをまるごと使ってる。それにあのエネルギー結晶体の魔力を注入して内包させてるんだ」


フレーム。

ファルドがドクターの依頼により管理局から『強奪』したロストロギアである。
 それを奪う際、戦闘した局員に重傷を負わせた事を思い出した事に顔をしかめた。


「…こっちの異常な魔力反応の心臓は」

「これはデバイスの“リンカーコア”。ファルドのケルベロスに搭載されてる“システム”と同じだよ」

「……“マギリングクロスシステム”をか?」

「そ。万が一内包魔力が尽きた場合、MCSで空気中に散布した魔力を吸収して再利用。つまり、収束砲の理論を利用した動力炉。……一応理論上なら半永久的に戦闘可能になってる」

 それを聞いたファルドは面白く無さそうな表情でモニターを睨む。
説明を終えたノルドはモニターを閉じ、再びデータを打ち込む作業に戻った。

ドクターに向き直ると、ガラクタ…ガジェットフレームを指差しながら説明を要求。しかしまたノルドによる解説が始まる。

「んー、まぁ簡単に説明するならドローンT型に可変機構と武装の追加したものだね。後は見てのお楽しみ。ついでに言うなら命令の実行速度重視でストレージデバイスを元にしてる」

「だとするとそっちの人型はインテリジェントか?」

「一応分類ではね。三体の指令を受けてガジェットフレームが行動する。そして、戦闘を重ねた分彼等は成長していくのさ……」

「……そうか」
さして興味無さそうに返事を返すと、ファルドは三体を見つめた。
まだ何か調整中なのか、装甲の隙間に様々な色のケーブルが繋がれている。


「……話は終わりか?」
「いや、現時点で集まっているデータを渡してくれ。それとケルベロスのデータもだ。キミの見ていた一体の前にある機械に左手を当てるだけでいい」

「了解」
 不可解そうにしながらもファルドは管理局のデータを渡し、ドクターの説明通りに機械へ手を乗せた。

丁度手を乗せられる円状のスペースがあり、その縁が赤から緑色の蛍光色へ変わる。
帯の様な光が左手に集まり、ケルベロスへ向かって来た。

「…っ!ぐっ……ぁ…!」
神経を剥がす様な激痛に顔をファルドは歪める。絶え間なく集まる帯状の光が急に流れを変えて戻っていった。
それと同時に左手を襲っていた痛みが消え、手を離す。

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あきゅろす。
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