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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
四ページ
 両肩、両膝両足、背後に周り肩胛骨近辺、脊椎と立て続けに破壊していく。最後に胸に槍を突き立て押し飛ばす。

「さて、復活出来る?」
《当然だ、俺を舐めるなよ!》
MCSシステムを使わずに内包魔力のみで復活するブレイドが剣を取り出して構えた。あれだけ破壊しても復活するしぶとさに、クルヴィスはゴキブリを思い浮べる。

「こんなのが三十匹もいたら最悪だ」
《何の話だ》
「ゴキブリの話」

再び二人が衝突し、剣劇の音が無人の会場に響き渡った。

《いい加減貴様もしぶとい奴だな!》
「そりゃ、まあね!」
振り下ろされる両手の剣を槍で受け止め、蹴り飛ばす。左手で顔を掌打して更に押した。

《ふん、貴様との戦いも終わりだ!》
紅い剣の色が濃くなっていく。高く振りかぶり、魔力が込められた一撃がクルヴィスを狙う。

《ディバインスマッシュ!》
下ろされた剣が地面と共にクルヴィスの体を引き裂く。

かに思われた。

「どっち見てるのさお馬鹿さん。カルシウム足りてるぅ?」
《な、》

に!?という前に背後から槍が体を貫く。損傷は微々たる物だ、気にする事はない。
しかし、いつの間に背後に回り込んだのか。ブレイドが振り返ってもそこには誰も居ない。

《何処だ三流!?》
「さぁ?前か後ろか。はたまた右か左か…」
《くっ…》

「ようこそブレイド。我が夢と幻の領域…刀幻郷へ」

左右前後、至る場所から斬撃、刺突に打撃が飛んできて全身を打ちのめしていく。

《ちぃ、こざかしいわ!》
全身に隠された剣を放出して全方位を攻撃するが、パタリと攻撃が止んだ。
だが、無防備の背骨のラインに体重を乗せた槍が落ちて来る。

「何処見てんだ愚か者」
《貴、様あぁぁぁぁっ!》
振り払い、剣を構えるがそこにクルヴィスの姿は無い。MCSで再生するがブレイドは奇妙な事に気付く。

何故か頭部だけが無傷なままだ。

《……ほう?まさかこういう訳か?》

自らの剣で頭を破壊し、再生すると今まで見ていた光景が消える。後ろを見れば自分の見ていた光景が。

《なるほど、鏡か。俺の視界限定に幻術を掛けて見ていた風景の『逆を見せていた』訳か…》
「ちっ、案外早い見切りだな!」
《甘いわ三流!》
両手の甲を打ち出し、クルヴィスの両腕を絡め取る。すかさず魔力を溜め込み、必殺の一撃を叩きこんだ。

《ディバインスマッシュ!》
「ぐぁっ!」

避けようがない一撃に、ジャケットを通り越した魔力が直接肌を切り裂く。肩から袈裟斬りにされて、思わず膝をついた。

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