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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
五ページ
《初めて会った時は赤子同然、次に会えば俺の足元…果てはほぼ互角と来た》

「くっ…こいつ、馬鹿みたいに硬いな…」

《何故だろうな。そんなお前達の成長が嬉しい…いや、本当に俺を楽しませる》

育っていく娘を見守る父親の様な気分でバスターはナンバーズを眺める。


「ディエチ、残りカートリッジは何発だ」
「後…二発」
「厳しいな…」

《さぁ行くぞ!俺が散るに相応しい最後の飾りつけだ!》
 全身の武装を構え、三機に減ったフライシューターを再起動させた。

本部の襲撃は今の損傷では不可能な話だと、バスターは理解している。

ドクターが目指した夢に至らない己の性能を呪った。

一度は破壊された右半身。ファルドへの恨みを込め、バスターの最後の猛攻が始まる。



吠えた。ただ残っている魔力を全て撃てるだけ照準に叩きつけて発射する。瓦礫の街は更に崩れ、爆発と轟音が閃光と共にナンバーズを襲った。

《MCS DRIVE!》
今まで戦闘中に使う事は無かったバスターのMCSシステム。脚、腕、胸部の装甲が僅かに突き出る。コイルの様な部品から残留魔力を吸い込み再び撃ちだす無限に続く砲撃の嵐。

「ノーヴェ、私に合わせて!」
「任せろハチマキ。失敗したらただじゃすまさねぇからな!」
「行くよ!」

スバル、ノーヴェがバスターの両脇に回り込もうとするが容赦の無い攻撃に呑まれる。しかしそれでも二人の走る道は途絶えない。


「一撃、必倒ぉぉぉっ!!」

 改良されたガンナックルのカートリッジを装填する。魔力が満ちる感触を確かめてノーヴェは拳を握りしめた。スバルもまた、左手に青白く輝く魔力の球を構えたまま左右から迫る。

《俺の障壁、打ち砕けるか!》

「そうはさせるか!」
チンクの投げたナイフ、スティンガーがカートリッジを装填しようと開いた両肘に突き刺さり爆発。バスターの腕がショートする。

『ディバインバスタアァァッ!』

挟み撃ちの形で魔力に押し潰されたバスターの両肩がひしゃげ、二つの魔力が爆発した。
だが、本体の厚い装甲を打ち砕くには至らない。

両肩の大砲が二人を狙い撃ち瓦礫の山まで吹き飛ばし、フライシューターの追い討ちで生き埋めとなった。

《ぬぁぁぁぁぁぁっ!!》
両腰にブレイクキャノンを固定して撃ち続ける。ウェンディのライディングボードから発生する独自の障壁が姉妹達を守っていたが、それも限界に近い。

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あきゅろす。
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