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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
プロローグ

管理局に向けられた宣戦布告の放送から間もなくして強固な防御結界が解除される。その様子を見ていた海上観測部隊は通達しようとしていた。

「こちら第58航空部隊、結界の解除を確に…」
「隊長!」
「どうした!……これは」

観測部隊の眼下に広がるのは荒れ果てた広大な土地。それを埋め尽くしているのはシステムを奪われた大量のドール達。その先頭で部隊を率いていたのはバスター、一際巨大な身体で地面を走っていた。上空の部隊を発見すると、ドールを進行させながら弾幕を張り始める。


「各部隊拡散!固まらずに防御を張りながら撤退だ!」
『了解!』
隊長の指示に従って隊員達は下がっていくが、弾幕の中を進む影があった。一つ二つ三つ…数えきれない程の影は隊員達を撃墜し始める。

「くっ…!」
あっという間に隊長だけが残され、撤退しようとするが影に追い付かれた。前に立ちはだかったのは西洋騎士の鎧、色合いは目に痛い程の白。右手には剣を、左手には魔力の盾を持っていた。

「ここで落ちる訳には…!」

デバイスを構え、強行突破しようとした瞬間、上空から赤い影が一閃。航空部隊は全滅した。


《この闘争の為に俺は存在する…!最初で最後の戦争だ!》
ブレイドの周囲には接近戦に主を置いたドールが集まっている。白の中の赤は血の様に見えた。






《…ドクター。貴方の悲願は我々が受け継ぎます、必ずこの任務は完遂する!》
武装を全て射撃戦に改造したバスターは部隊を展開させる。





《…さぁ行くぞファルド。この悪夢を砕いてみせろ……!》
エデン中央の遺跡入口前。シャドウはただ一人そこで待っていた。



「ノルド、準備はいいか」
「勿論いつでも。エース達はどう出るかな」
「さあな。だがあの弾幕を突破しない限り勝ち目は無い」
ノルドとレイスの二人は遺跡最深部の大広間にいた。そこに運ばれた生体ポットの中には一人の男性が入っている。

「どちらにしろ、ヴォイドが復活すれば向こうに勝ち目は無いけどさ」
「そうだな…なら行くぞ」
「了解」
十字架を背負い、鎖を纏い二人は大広間を出ていった。不気味なまでに静寂に包まれた大広間には生体ポットが残される。





(…………れ………だ……)

その中に最凶の悪夢を残して……












「ファルド一佐。単独行動はしない様に」
「わかってる。なのは達は俺に着いて来てくれ、スバル達はクルヴィ、ス…に……」

「ファルド!?」

宣戦布告後、ファルドはなのは達を連れてエデンに向かおうとするが急な目眩と脱力感に襲われ突然倒れた。

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あきゅろす。
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