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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
二ページ

――食堂

ファルド、ロア、クルヴィス、ザフィーラの4人でテーブルを囲んで昼食を食べながらも作戦会議を続ける。

「ファルド、左手だけで大丈夫か?何か食いずらそうだが」
「利き腕な分まだマシだ」
片手で食べる姿はどこかぎこちない気がするが、違和感があまり感じられないのはそのせいだろう。

「右手使えないんですか?」
「使えない事はないが…まだ力入らなくてな、無理に使う事はないだろ」
賑やかな食事風景。ふと、ファルドが思い出した様に話を切り出した。

「正直お前達が居てよかった…」
「…何だよいきなり」
「縁起でもない…」

「いや、そういう意味じゃなくてな?周りを見てみろ」
『…??』
二人が周囲を見渡す。なのはやフェイト達が楽しそうに昼食を食べている風景しか見当たらない。

「別に普通だろ」
「…男が俺一人じゃなくて良かった……」
「あぁ、納得……」
クルヴィスはファルドの心情を読み取り、ロアは変わらない姿に思わず笑ってしまった。

 何気ない食事風景。突然ファルドがむせるまでは。

「…っ」
「お、おい大丈夫か!?」
「ちょ、ファルド一佐?」

「ば、馬鹿…変なとこ入っただけで騒ぐな…!」

「ファルドさん大丈夫?」
「大丈夫だって…悪いクルヴィス、水…」

「そおい!」
「ありがとよ……」
 クルヴィスから水を受け取り、飲み干す。なのはが背中を擦ってくれてるが何だかくすぐったい。

「…はあ……なのは、もう大丈夫だからいいぞ」
「そう?本当に?」
「……なあロア。俺ってそんなに信用無いのか?」
「それだけお前が大切に想われてんだよ、察しろ」
「…………」
「…………」

「ま、まぁ……とにかく俺は大丈夫だからな?」
「うん…」
ファルドとなのはが顔を赤くし、ちょっとした騒ぎになったものの事態は収まった。

(……まさか飲み込む瞬間に血を吐きそうになるなんて。全く…本当に洒落にならんぞ)
 喉に詰まったと咄嗟に嘘を言ったが、誰にもばれていない様だ。もしばれていたら大騒ぎになっている。

「……休みたいな……」
「そうしろ」
「確かに」
「…お前達さりげに酷いよな、毎回の事で慣れたけど」

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あきゅろす。
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