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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
八ページ

──それは、遠い日の約束

 懐かしい記憶。昔の約束。

『ファルド…』
『カリム。なんだ?』

『…約束して…聖典を…完全解放しないって…』

『使わないといけない相手は居ない。俺は管理局のエースオブストライカーだからな、心配するな』




「…馬鹿だよな、自惚れて」
全てのページに文字が刻まれる。ファルドは告げた。約束を破り、たった一人を助ける為の言葉を


「聖典、完全解放…蒼天の名において告げる…!」
《LIMIT SYSTEM BREAK》

…全ての項目の制御を解放。古代ベルカの青空を守る騎士の纏う服。そして、剣十字の刃。

全身の魔力が爆発しそうな痛みをこらえ、歯を食い縛ってファルドは耐える。


「……っ!!はやては、返してもらうぞ…!」
バリアジャケットが魔力に変換され、聖典が輝く。その光はファルドを包み、空に登った。

その中で、再現されていく古代ベルカの騎士。かつて青空を守る為に力を振るった聖王の天敵。


蒼い騎士服に銀色に輝くベルカの剣十字。リインフォースと同じ姿のファルド。違うのは纏う鎧が蒼い。手には銀色に輝いているベルカの象徴、一振りの剣。


「…リミッターブレイクT!」
ファルドは自らを縛る限界を超える言葉を紡ぐ。光が弾け、なのはが見たのは蒼い守護騎士。

背中には六枚の白い翼。光輝いたと思った瞬間にはファルドは既に飛んでいた。



「づっ…!」
体が悲鳴を上げる。限界を超えた魔力に全身が軋む。口から血を流しながらもファルドはただひたすらに飛ぶ。
迎撃しようとする触手を斬り落とし、砲撃を真正面から斬り裂いて猛威を振るった。


「ハインセルド!これが!これがお前が作り上げた不完全な作品の全力だ!」

『だがその程度で…!』

「リミッターブレイクU!」
更に魔力が上がる。ファルドは一撃でシールドを二枚破壊した。それには流石のハインセルドも表情が凍りつく。


「貴様が…!作り出した化け物の力をよく見とけぇぇぇ!!」
《LIMIT BREAK!V》
まだファルドの魔力は跳ね上がる。次の一撃は二枚だけでなく本体をも切り裂いた。巨大な前脚が振り上げられ、押し潰そうと振り下ろされる。

「リミッター…ブレイクW!」

まだまだ上がる魔力の一撃は、前脚を両断した。悲鳴を上げる化け物の体目がけてファルドは突撃し、内部に入り込む。目指すは中心部、はやてが捕らえられているコアだ。


だが、その道中には大量のガジェットが配置されている。しかし足止めにすらならなかった。限界の限界を超え、騎士として本領発揮した今のファルドを止めるにはあまりに力不足だ。

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あきゅろす。
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