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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
三ページ

(俺は守れないのか!アイツを、フェイトを!)

ロアは何度も何度も叩きつける。拳から血が滴り落ちる。嫌な音がしたがそれでも打ち砕く為にとことん殴る。血が尾を引きながら軌跡を作る。

「俺は…俺はあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

一際大きく振りかぶり、全身で打ち出した拳がようやく強固なシールドを打ち砕いた。

「おぉぉぉぉっ!」
更に一撃、駆動炉本体に叩きつけるが、ヒビすら入らない。既にクトゥルグは機能を停止しているただの飾りに過ぎないが、魔力で拳を補強して何度も打つ。

『残り十秒』

「ふ、ざけんなあぁぁぁっ!」

『残り九秒』

 ビシ/ビキ/ヒビ割れていく駆動炉に更に拳を打ち/ザクン/

「ぐ、ぁぁぁぁっ!」

辛うじて生き残っていたロードの一体が半実体化した剣でロアの体を貫き、力尽きた。血を吐き、ヒビ割れた箇所に手を付いて握りしめる。指がヒビ割れに食い込み、更に損傷させていく。

『残り六秒』

「っ、ま、だまだぁぁ!」

ロアは血で濡れ、感覚のない拳を握りしめて残りの魔力を籠める。

「お、れは……!」

拳を持ち上げて脚を引いてしっかり踏み込む間も片手は駆動炉を掴み続けた。

『残り四秒』

「紅蓮の破壊者…!」

『残り三秒』

「ロア・ヴェスティージだあぁぁぁぁっ!!」


『残り二秒』


ロアは、全身全霊の一撃を自らの片手目がけて叩き込む!


『残り一秒…』















「………へ、ははは…ファルド。どうだよ…ぶっ壊したぜ、約束通りにな……」
 駆動炉に拳を突き刺したロアがその場に崩れ落ちる。足元には赤い水溜まりが出来ていた。

仰向けに倒れたロアは天井に拳を向ける。血に濡れた口元を笑みの形するとただ呟いた。


「……後は、任せたぜ?……なぁ、ファルド……」

──拳が開き、力なく落ちる。その指先が動く事は無かった。















「……」

『駆動炉の停、しシ止をかガ、確認んしまし、た。。ま力封鎖sa及よび、機能ヲ停止しま、ス…』

ブレーカーが落ちたのかファルド達の部屋が暗闇になる。非常電源が点いたのか赤いランプが薄く部屋を照らす。

「……フェイト、ロアを迎えに行ってこい」
「ファルド……うん、分かった」

「俺は空に上がる…頼んだぞ」
「私も行くよ…」
 ファルドとなのはは天井に向けて全力の砲撃を射ち、一気に地上に抜けた。フェイトは来た道を戻ってエレベータから地下に降りる。

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あきゅろす。
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