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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
三ページ
 局員からの通信によれば、森林地帯で戦闘しているらしい。
ロストロギアの暴走とは考えがたく、新たな部隊であるWARSの追っている青年だとフェイトは考えた。


「この辺りのはず……」
《前下方二キロに魔力反応》
「うん……」
バルディッシュの言葉に頷き、眼下に広がる深緑の海に着地する。


慎重に進み、少し開けた場所に出た。
そこには、傷ついた管理局員が数名倒れている。

その姿を見て駆け寄り、一人を抱き起こした。

「大丈夫ですか?」
「…ぅ、うぅ……ハラ、オウン……執務官殿…?」
「しっかりして下さい。何があったんですか」
どうやら意識はあるようで、呻く様な声で起きた事を話す局員。




「……分かりました。後は私に任せて休んでいて下さい」
「すいません…」

フェイトの勘は当たっていた。
倒れている局員からの話では、回収したロストロギアの運搬中に襲撃されたという。
そうなれば、当然件の青年が絡んでいる。


局員の指し示した方向へ向かい、更に歩く。


似たような景色ばかりで道に迷いそうだが、バルディッシュがサポートしてくれているお蔭で迷わずに済んだ。


「……ここは…」
《研究所の跡地のようです》
「……スカリエッティのラボ…?」
蘇る苦い記憶を振り払い、寂れたラボの跡に近づく。

――パキ、と小枝を踏み砕く音が背後から聞こえた。

バルディッシュを構えながら振り返ると、漆黒のバリアジャケットをきた青年が立っている。

青年と呼ぶにはあまりにも凛々しく、大人びた印象があった。
鋭い目付きに冷たい表情が、他人を寄せ付けない。

デバイスを後ろ腰に下げ、何をするでもなく立ち尽くしている。



「遅かったな」
まるで待っていた様な口振りでデバイスを構えた。

「……時空管理局特殊機動部隊WARS所属、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官だ」
両手でバルディッシュを持ち、青年を睨む。

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あきゅろす。
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