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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
二ページ
――時空管理局地上本部医務室

「ハラオウン執務官が直々に調査へ来て下さるなんて光栄です」
「いえ、そんな……。それより事件の様子をお聞きしたいんですが、よろしいでしょうか?」
「はい、自分で良ければ構いません」
 フェイトは一連の事件の被害者である管理局員達へ聞き込みをしていた。

映像だけでなく、現場や被害者への調査も担当なのでたまたま居合わせ、戦闘となった管理局の捜査担当員に話を聞くのも仕事だ。

「じゃあ、まずは……」


話を聞いていくうちに、段々と不可解な証言が幾つか浮上してくる。



「…危険性がない?」
「はい。我々の担当しているロストロギアに管理局は危険性がないと判断を下しているんです。単なるエネルギー結晶体…と言えばよく解ると思います」
「だとすると…何の為に……。そのロストロギア、何か特徴は?」

「小さな琥珀色の宝石です。それ以外特にこれといって特徴は……」
 事情聴取は一時間に及び、話を聞き終わったフェイトは医務室から出た。


「結局、謎は深まるばかり……手掛かり無し、かぁ」
残念そうに呟き、重いため息を吐く。
地上本部の廊下を歩いていると、突然通信が入った。


「私宛てに……これは…緊急回線?」
何か非常事態があったのか、急いで繋ぐ。

「こちらテスタロッサ・ハラオウン。どうかしましたか?」

『ハラオウン執務官殿…!至急、増……援…に…!ポイントは…!』
「…分かりました。直ぐにそちらへ向かうので、もう少し持ち堪えて下さい」
 管理局の廊下を走り、ロビーから市街地へ出る。

本来市街地では飛行許可が必要なのだが、そうも言っていられない。
すぐさま金の三角形のデバイス、バルディッシュを取り出すとセットアップする。

「バルディッシュ、セットアップ!」
《YES.sir》
静かに答えるバルディッシュ。
すると、着ていた管理局の制服から黒いバリアジャケットに白いマントへ服が変わる。

手には杖、先端が金属の鳥の頭にも見えるバルディッシュが握られていた。

飛び立ち、連絡のあったポイントに全速力で向かうフェイト。
被害の拡大を食い止める為にも更に速度を上げる。

(私が着くまで…どうか無事でいて下さい…)
そう、祈りながら現場へと一直線に向かう。


雲を抜き、青空を金の閃光が突き進む。

「急ぐよ、バルディッシュ」
《sonic Move》
バルディッシュが静かに読むプログラムは、加速する魔法だ。


目的地に着くまで、そんなに時間は掛からなかった。

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あきゅろす。
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