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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
二ページ
(機動六課が来るまで約五分…それまで時間稼ぎ、か)
クルヴィスは目の前で武器を構えるブレイドから目を離さずスピアを構え直す。

《……》
刺のような肩に手を添え、出てきた剣の柄を掴むと切っ先をクルヴィスに向けるブレイド。
血の様に赤い魔力が剣の刃になり、異様な威圧感が貫く。


《来い。楽しませろ…》
「保証は無い。それで良ければ相手しよう」

「クルヴィス三佐!」

「各員散開!ガジェットも来るはずだから急げ!仕事が増える前に」
指示を出し、部下達を散らせる。二人だけになると、ブレイドが剣を真横に伸ばして構えた。

《…Divain Smash!》
下から切り上げると、深紅の魔力が縦に空気を裂きながらクルヴィスに飛んでくる。その一撃から、二人だけの戦争が始まった。

「おぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
《はぁぁぁぁぁぁぁっ!!》

目で追えない速度で二人が剣と槍を振るう。火花と閃光が戦場に光る。












「………」

なー♪

 ロアはいつも通り野良猫に餌をあげていた。そしていつも通り野良猫は餌を食べ終わると何処かへ去って行く。

「オレがここに来るのも…コレが最後だ……」
両手に着けられた銀の腕輪。それを見下ろしながら、ロアはつぶやく。

『ロア、計画通りだ…』
「…レイス」
『…どうした。早く動かないと始まらないぞ』
「……分かってる」
通信を切ると、ロアはデバイスを起動させた。
紅蓮のバリアジャケットを身に纏い、破壊者が舞い降りる。


「さぁ!行こうじゃねえか!泣き言は聞かねえぞロアァッ!」
飢えた獅子の様に笑うと、空を飛ぶ。かつて、戦友と飛んだ青空を。









「…ノルド。現場の指揮は任せた」
「了解。…六課は来るかね」
とある高層ビルの屋上。そこには十字架を持った科学者と銀の手袋を着けた儚げな青年が立っていた。

「来るだろう。必ずな…」
「なら、派手に暴れてやろうじゃないの。偽善を振りかざす管理局を相手に」

「…俺はこれから“最終プラン”の準備を進める。その間はラボにドクターも居ない」
「ハイハイ、分かってるよ。だけど大丈夫でしょ。“アレ”も完成してるし」
「制御出来るコアがあればな……後は任せた」
レイスが指を鳴らすと、背後に空間の歪みが出来た。その中に体を入れると歪みが消え、レイスも消えてしまう。
ノルドはヴァルキリーを担ぐと欠伸を一つ。

「さぁて、覚悟してもらうよ。ルーツ、ロード」
 二体は既に行動を始めていた。地上を走りながらガジェットの改良型を引きつれて地上本部へ向かっている。


再び戦争が始まった。

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