魔法少女リリカルなのはLOST Battle
二ページ
「あの、ファルドさん……本当に体大丈夫なんですか?今……」
「人の心配するならまずケガ治せアホ」
ベッドから降りようとしたが、管理局の制服姿のナンバーズが一斉にファルドを抑えた。
「…………」
『…………』
「…なんだいきなり」
『まあまあ…』
ゆっくりと体を横にしていき、オットーがバインドでベッドに縛りつける。突然の事にスバルもギンガも驚いたまま固まった。
「何故こんな事を」
「また勝手に動かれたら大変だから」
という主犯オットーの意見。それに頷く他一同。更に納得するナカジマ姉妹。
「ファルドが無理して倒れたら大変なんだから、大人しくしててよね」
「そうッス。今六課の戦力はあたしらナンバーズとフェイトさんとはやてさんッスから」
「…足りないぞ?」
「……そっか、ファルドは知らないんだった」
「なのは殿とヴィータ、シグナム副隊長達は現在本局で治療中だ……敵の奇襲を受けて重傷でな…」
「あ、だけど…三人は今日中には復帰するって聞いてるよ」
「ならいいんだ。それよりもバインド解除してくれ…」
「じゃあオットー、後は任せたッスよ〜」
「うん」
「……無視か」
見張り役のオットーを除き、ナンバーズは全員撤収した。ファルドはベッドに縛られたまま。
仕方なくバインドを解除する為にケルベロスを使う。
「あ…」
「全く…怪我人にやる事じゃないだろ」
手首や体の節々を軽くマッサージしながら体を起こして残念そうなオットーを見る。
「大体、スバルとギンガがいるんだから問題無い」
「逃げ出しそうになったらギン姉がシューティングアーツで倒しちゃうもん」
「本当にやりそうだから怖いぞスバル…」
「安心して下さい。手加減はしますので」
「違うだろ!」
「体に悪いから大声出さない方がいいよ」
「……オットー…頼むから…」
出鼻を挫かれてファルドがうなだれた。もう叫ぶ気力も無いのか、そのまま横になる。
そんな監視もファルドが退院する頃には終了。
なのはと副隊長陣も戦線復帰、WARSの戦力が全て戻り、ファルドもまたその一つとなる事を改めて全員に知らせる。
隊舎も改装され、機動六課の面影が濃く出てきていた。
そして、そんな中不満を叫ぶのが一人…………
「だぁから、何で俺以外に男子局員が居ないんだよ!」
言うまでも無く、完治したファルドだ。
そんな事を言う場所はいつだって部隊長室。
「不満なん?周りが女性ばかりで良いやないか♪」
「……もう言う言葉もないな」
「あはは、ファルドさん我慢しないとね」
「何か嫌なの…?」
「落ち着かないだけだ…」
ソファーに座り直し、頬杖を着いてため息を吐く。
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