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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
プロローグ
「カリム…離してくれ」
ファルドはカリムを引き離し、ため息を吐いて頭を抱えた。
 はやては目を点にして引きつった表情、シャッハは視線を反らしフェイトは難しい顔をしている。

「あ、ごめんなさい…でも久しぶりだったからつい…」
「それは分かるが俺は怪我人だぞ…」

「え〜と…どういう関係か話してもらえへんかな?二人共」
「…任せた」
ファルドはもう疲れ切った表情で横になる。カリムははやてとフェイトに事情を話す為に待合室に向かう。
 ベッドに横になってファルドはため息を吐いた。





〜待合室〜

「私とファルドの関係…簡単に話すなら幼なじみ…かな?ファルドから自分の体の事とかは聞いた?はやて」

「うん…。聖遺物から作られたゆりかごの抑止力とか、大体は聞いたよ」

「そう。管理局に協力してる教会からの情報提供によって作られたのがファルド……よく教会に来て私の予言を聞きに来てたのがきっかけ」
「ファルドさんは本局から出向いて騎士カリムに会いに来ていたんですが……ある時から全然来なくなってまして…」

「……二年くらい前からかな?」
「フェイトさんよく分かりましたね…正確にはもっと前…四年くらいでしょうか?」

「そんなに前から来なくなったん?…どうして」

「…母さんから聞いたんだけど、もしかして復讐の魔剣事件かな?ファルドが四年前に解決した」
驚いた様なカリムが落ち込む表情を見せる。

「そう。私の予言を聞いて本局に戻ったファルドは……事件を解決。だけど重傷を負った」
「それからファルドさんの様子とかは全く知らされなくなったんです。ですがまさかこんな形で再会するなんて……」

「そっか……ファルド君も大変やったんやね」
「はやて、お願い事聞いてもらえる?」
真っ直ぐはやての目を見て、カリムは手を握った。どんな頼み事かと思い、はやては真剣な表情で頷く。


「…そんな生まれ方をしたファルドだから、自分より他人を優先して無茶をすると思うの。だから、彼が無茶をしそうになったら止めてあげて貰える…?」

「……うん、約束する」
はやての心強い言葉に、カリムが微笑んだ。
 言われなくても分かっていた。自分以外の事で本気になって怒り、他人を大事にする危なっかしい人なんだと。

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