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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
一ページ
新たに設立された、ロストレイダー事件と呼ばれるロストロギアの強奪、及び剥奪事件を解決するための部隊、WARS。

新たに起きた砂漠での事件の発見が遅れた事に、WARS部隊長の八神はやては違和感を感じずにはいられなかった。



「……おかしい。いくらなんでも管理局の対応が遅すぎる」
真剣な表情でモニターに映し出されている様々な情報を整理しながら、手掛かりを探す。

「そうですねー。派遣された局員の皆さんからの連絡が無かったっていうのもありますが、気になります」
 同様にリインも体のサイズに合わせたモニターを見ながら資料の整理をしていた。

しかし、いつもと同じ様に黒いバリアジャケットの青年が管理局員を蹴散らす映像のみが流されるだけである。

「何度みても無茶苦茶やな……」
射撃を防ぐ局員を、一気にクロスレンジまで近づいて背後から体を回転させてのかかと落としで撃墜。

包囲されたと思えば別な局員を盾にして防ぐという一瞬の判断で切り抜けては一人ずつ確実に倒している。

「それにこの魔方陣も見たことないタイプですぅ。ベルカともミッドチルダでもないみたいですし……」
「うん……むしろ両方くっつけた感じやね」
魔方陣を展開した映像を映し、一時停止して拡大表示した。

はやてが言う通り、ベルカ式の剣十字を上下逆に重ねた物が魔方陣の中心にある。
そして、その周りの二重円に呪文を補助する文字列はミッドチルダ式。

まさしくミッドとベルカ、双方の特性を表す魔方陣と言っても差し支えはない。

それを使う青年もまた、遠近両方をこなす万能型の魔導師。
もしかしたら、騎士なのかもしれない。

「まだ不明な点が多過ぎる。というか、情報が少なすぎる……」
「お手上げですねー……。やっぱり直接本人から聞くしか……」
「けど正直に話す様な感じの人やないし……」

『はあ……』
一向に進まない事件の調査に、はやてとリインはため息を吐いた。

「あ、でも。今フェイトさんが事件の被害にあった局員さん達に聞き込みしていますからそちらの報告に期待しましょう」
「そやな。ほな、一旦休憩しよか?リイン」
「はいですぅ♪」
 設備が徐々に充実してきたWARS宿舎の三階にある部隊長室を出たはやてとリイン。二人は一度ロビーに出て飲み物を買い、ソファーに座る。

「そういえば、聖王教会からも何かあった様な…」
「えっ?そうなんですか?」
「うん……。何でも新しい予言がどうとか…後でカリムに会いに行こな、リイン」
「元気にしてますかね?」

他愛ない雑談に花を咲かせながら、若き部隊長とその相棒は一時の平和を噛みしめた。

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あきゅろす。
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