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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
十ページ
――クラナガン・上空

「南側の小隊は付近の部隊と組んで行動!敵はなるべく離れて撃破して!」
 敵の猛攻の中、はやては残っている地上・航空部隊の指揮を執り敵の進行を防いでいた。
だが、生き残った部隊はわずか少数。頼りの親友達も連絡が着かず、敵の隊長らしき存在も未だ健在している。

「八神二佐。敵の進行が停滞しました」
「なんやて?…妙やな。とにかく、現在戦闘中の部隊は目前の敵部隊を撃破後、付近の敵を掃討すると同時に負傷者の救出を!」

(おかしい。ここまで攻めておきながら、何故今になって……)

「敵部隊長は撤退を開始。現在は森林地帯に向かっています」
「了解。一番近い部隊は追跡して。もしかしたら敵の本拠地が分かるかもしれへん」
「はっ!」

敵が突然撤退を開始してから、戦局を返すのは簡単だった。
違和感と、妙な胸騒ぎを残して……。


撤退した敵を追った局員は追跡途中で撃墜され、結局無駄足となった。
被害状況を確認すると、管理局の航空・陸上部隊の隊舎のみが集中的に破壊されている事が分かる。

はやてがナンバーズ達と連絡を取ると、どうやら無事のようだ。消耗しているが、全員から返事が返ってくる。
スバルも健在のようで胸を撫で下ろすはやて。

「良かった…皆無事や」

続けてなのは達に連絡を取る。いつも通りに元気な返事が返ってくると、そう思っていた。


「……なのはちゃん?」



返事は、返って来なかった。





同行していたシグナム、ヴィータの両名も通信が繋がらず、最後の反応があった辺りに大急ぎで向かう。




そこで見たのは


「ごめ、んね…はやてちゃん……」

落ちるはずのないエースと


「はやて……」

「主…申し訳、ありません……私が、いな…がら…」

最愛の騎士達の、傷ついた姿だった。

「…なんや、冗談…キツいて……」

はやてには、目の前の光景が信じられなかった。
管理局のトップエースが落とされる。

「医療班!すぐにこっち来て!お願いや!このままじゃ…このままやと…!」

大声で通信越しに医療班を呼ぶはやての目には、涙が浮かんでいた。

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