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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
八ページ
「…そうですか。では、私はお風呂に入って来ますね」
「ああ……」
そういうとディードは着替えを持って出ていった。入れ代わりでザフィーラが入ってくる。
 疲れ切った俺の傍で立ち止まると、お座りして待機した。

「……俺の監視役だったな」
「ああ…。主の命令でな」
「逃げるつもりなんて無いのにな。何でそんな事するんだか」
「万が一、という事も考えてだろう」
「普通はそうか……ところでザフィーラ…でいいんだよな?名前」
「そうだ」
「ザフィーラは風呂入らなくていいのか?」
「…………」
顔を背けるなこの犬。いや、狼か?どっちでもいいけど。

「まあ、全員入った後に俺は入る予定だが」
「その時は同行しよう。構わないか?」
「好きにしろ」
話の分かる犬で…狼で良かった。





「……ん?」
ふと、ドアが開く。ディードが忘れ物をしたのかと思ったのだが、入って来たのはなのはだった。
 何故か悪い事をした様な申し訳ない表情をしている。

「何か用か?」
「はい…。ザフィーラさん、すいませんけど席を外して貰えますか?」
そう言われてザフィーラは黙って部屋を出ていった。
 向き合う様にソファーに腰掛けてファルドを見ている。

「私の事知ってますか?」
「高町なのは。不屈のエースオブエース。現役の一流魔導師。現在は教導隊に所属、機動六課メンバーとしてJS事件を解決した事もある。…こんなものだな」

「そこまで知られてたなんてちょっと恥ずかしいなぁ…。教導隊で私、ファルドさんを見たことある気がするんですけど……見間違い、じゃないですよね?」
「…さあな」
しらばっくれるファルドに、なのはは苦笑した。嘘をつくのが下手な人で、決して悪い人じゃないんだと思ってしまう。
そして、それは間違いでは無かった。

「負けた時にファルドさんが気絶した私をビルの屋上に下ろしてくれたってスバルが言ってたんです」
「敬語は止めてくれ。慣れてないんだ」
「え?あ、はい。じゃなくて、うん」
膝に肘を乗せた態勢からソファーにふんぞり返るように座るファルド。
 視線は決してなのはを見ようとはしない。

「やっぱり管理局の人だったんだ。どうして辞めたの?」
「それは答えられない」
「目的は何だったの?」

「それも答えられない」
「私達を手伝ってくれるんですか?」

「手伝うつもりはない。それより、俺を本局に突き出さなくていいのか。このままだと犯罪者を匿っている事になるぞ」
「あ、それならはやてちゃんが色々やっちゃったから大丈夫」
笑顔で突然の連絡。

「色々って何だよ…」
「そこははやてちゃんに聞かないと…」
「…あぁそうかい。ま、俺が突き出されていらない事を喋れば本局の連中は困るんだけどな……」
「どうして?」
「それも答えられない。正確には答えたくない」
 そこで会話が止まり、重い沈黙が下りた。

「俺からも質問していいか」
「私で答えられる範囲ならいいけど…」

「なんでここの部隊は女性ばかりなんだ?」
「それは聞かれても分からないよ〜……」
「それもそうか…悪い、聞く相手を間違えた」
「別に大丈夫。それじゃ、私はナンバーズの皆とお風呂入って来るね♪また明日」
「ああ」
 なのはが去った後に入れ代わりでザフィーラが入って来る。何を聞かれたと聞いてきたのでファルドは有りのままを話した。

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