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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
四ページ
「…行っちゃった」
「セイン、なに話してたッスか?」
「別に。ちょっと確かめたい事があってね。それよりご飯出来たの?」
「出来て無かったら呼びに来ないッスよ」
「それもそっか」
「あの人呼びに行かないんスか?」
「んー…イマイチ嫌われてるっぽいからいいかなって。さ、行こウェンディ」
「了解ッス♪」

二人は屋上から食堂に移動し、晩御飯を食べる。

そこでの話題はファルドに関する話から始まり、断片的に語られた。


「んー…私、あの人と会った事…というか見た事ある気がするんだ」
「当然ですよ。だってなのはさんあの人に一回…」
「そうじゃなくて…。管理局で見かけた事ある気がするの」

「それ本当なの?」
うん、と頷きながらも箸で煮物を摘み口に運ぶなのは。

「確かー…教導隊の皆が集まっての航空演習みたいなのがあるんだけど、その時に見た気がするの」

「なのはさん。その教導隊の航空演習ってなんですか?」
リインがテーブルに座ったまま小さく切られたジャガイモを食べる。
その姿をジッと見つめるディエチ。

(…可愛い)

「えーと。年に一回か二回くらい教導隊メンバー全員で交流を深めたりする為にやる模擬戦。簡単に説明するとこんな感じかな」
「へぇー。教導隊ってそんな事もするんや」
「実際は全員の実力を計る為にやるチーム戦だけどね」
「それだとやはりなのは殿のチームが勝つのだろうな」

黙々と食事を食べるオットーとディード。
会話を意に介さず食べ続けるセイン、ノーヴェ、ウェンディ、スバル。

興味深々でリインを観察するディエチ。

「だな。実際エースだし」

「そうでもないんだ。ほら、さっき言ったけどあの人のチームが一番だったの」

「信じられんな」
「うん。多分、私の見間違いだと思うんだけど…」

「真相は彼次第っちゅうわけやな?にしても元管理局員やとしたらちょっと面倒な事なるなぁ……」

「まあ食事時くらいは楽しくしようではないか」

「そうだね」


そんな食事に交ざる事なく、一人でデータの整理をしている約一名。






「……」
ファルドはモニターに映された組織の仲間を見ていた。

十字架を持ったノルド。

デバイスを装備しているロア。

新しいフレームデバイス二体。

丸四日間寝ていた所為でまともな情報がない。

「…俺も馬鹿だよな。黙って寝てればいいくせに」
 気がついたら体が動いていた。残りは三日。その間に出来る限りの事はしておかなければならない。

「…………」
黙々とひたすら情報整理をしていき、ため息を吐く。

「ほっとんどまとめてないな……気楽なものだ」

まとめられない原因はファルドであるが、本人は知る由もない。

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あきゅろす。
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