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ヴァルくろ!
販売未定の企業クオリティ
「藍紅はアクション得意だしね」
「任せとけ!」
「じゃあ頼りにしてますね、藍紅様♪」
「え、なにそれどういうこと…」
「実力試し」
「簡潔で分かりやすい説明ありがとうございますマスター先輩」
初日からコレか。でも部長不参加ってどういうわけだ。代わりにレイヴン先輩が参加してる。

「緋神先輩は……」
「人数合わせで藍紅達のチームだな」
「却下だ達人」
「なんでだよ」
「三対三で狩る」
(今狩るって言ったよ部長!)
どこまでも新入生に容赦ない現実を突き付けるんだこの人は。となると相手はどうなるんだろうか。

「レイヴン、達人、あー……適当にロン」
「おいこらテメエこの野郎。ホントろくでもない考えで選びやがったな」
「じゃ、頑張れよー」
有無を言わさず即座に決定。唯我独尊というかなんというか、自由奔放。いや、傍若無人ぶりが半端じゃない。

そんな事より機体のアセンブリだ。まずはプロフィール。名前を記入、それから素体のカラーを決めて終了。って早いな。

「…念の為聞くが、黄泉」
「当然」
「だよな」
「二人で秘密の会話しないでライも交ぜて下さいよ。何ですか?」
「サバゲーにおける役割分担の話だ。暗黙の了承って奴」
「……むー」
「いや、怒らないで下さいライ。バリバリとかホント勘弁です」
怒った顔が爆弾テロ並にキュートなのはこの際我慢だ。

「ところでライはどんな感じになったんだ?」
「広範囲に攻撃出来るタイプにしてみました」
「ほう……」
 近距離は俺が担当、ライが中距離から援護、黄泉が狙撃で支援してくれれば遠慮なく行ける。

「ナイフー、ハンドー、両手に〜携えて〜。よし、こんなもんか」
何百種類ある武装の中から俺は近接用の剣、中距離牽制のハンドガンを装備させた。更に機動力も兼ね備えた完全な奇襲型。
黄泉は狙撃銃に罠、索敵センサーを装備して遠距離支援型にしたようだ。まぁいつものことだ。
 ライはミサイルとかグレネードとか、とにかく爆風で広範囲をカバー出来るような武装。巻き込まれない事を祈る。レールガンがオマケに見えてきた。

「…勝てんのかなぁ」
「珍しく弱気だね」
「いや、なぁ…?」
相手は緋神先輩にレイヴン先輩、ロン先輩の三人。正直どんな手を使ってくるか全く予想出来ない。

「あのー、手加減してくれたりとかは…」
「俺が許さないから心配すんな紫乃原」
「でしょうねー!」
つまり全力でやれと。どこまで鬼なんだこの部長は。

「ステージはどうする?」
「森林地帯でいいんじゃね?」
「適当だなお前…」
 カチカチとボタンを押してホストの作った部屋に入る。主催はロン先輩だ。ステージは森林地帯。

見通しの悪い森林とちらほらと荒野が混じった起伏の激しい場所のようだ。
というかコレ作ったスロウド先輩何者なんだろうか。

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