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席替えの日(月L)40000hit


※月L高校生パロです。
苦手な方は戻る事をお奨め致します。
大丈夫な方は駄文ですがどうぞ。


































夜神月、高校三年生。
冬のあるお話。








**席替えの日**












「次の時間、席替えだね」


授業の間の休憩時間。
僕は自分の席を立って、流河の席に行った。


「そうですね」
「楽しみじゃないの?」
「ええ、別に。席なんて何処だって同じですし」
「‥僕の隣来たくないの?」
「は?」
「愛しい恋人の隣」


流河はわざとらしく嫌な顔をして席を立った。
僕は横に並んで歩く。


「何処行くの?」
「行き先はないです」


廊下に出てから、ふと流河の足が止まった。


「どうした?」
「雪降りそうです」


廊下の窓から空を見上げ、流河は言った。
僕も空を見上げる。


「そうだな。寒い?」
「いえ‥」
「指先青いよ?」


流河の手をとり、指を絡ませる。


「‥離して下さい」
「嫌って言ったら?」
「ここ、学校ですよ?」
「誰も見てない」


賑やかな休み時間だって、冬となれば皆教室から出てこない。


「‥貴方は時と場合という言葉を知らないようですね」


流河は僕の手を払う。
僕はにっこり笑った。


「照れ屋だね」
「別にっ‥」
「これあげる。」


流河のブレザーのポケットにホッカイロを入れた。


「………」
「暖かいよ。」
「‥有難うございます」
「うん、どういたしまして」


流河は俯いた。
顔は林檎より真っ赤。
これだから君は愛しい。


「‥あ。流河、雪」
「え?」


空から降る白色。
流河は窓に張り付いて見た。


「屋上行く?」
「‥次の授業までの時間は?」
「あと7分位」
「行きましょう」






流河は階段を駆け上がる。
僕は後ろから追いかける。
屋上のドアを勢いよく開けた。


「‥流河、早いっ‥」


自分の吐く息が白い。
急な寒さに身震いをした。


「初雪ですね」
「だな。寒くない?」
「大丈夫です」


流河はフェンスに指を絡ませて遠くを見ていた。
その手に、手を重ねる。


「‥月くっ」
「誰もいない」


屋上には二人だけ。
静かな時間が二人を包む。
後ろから重なるようにして抱き締めたら、始めは抵抗されたものの、最終的には流されてくれた。


「こうしてたら温かい」
「‥馬鹿」


顔を真っ赤にして悪態つかれても、説得力ないよ?


「―‥席替え」
「え?」
「今日の席替え、くじ引きなんですか?」
「多分‥」


流河は振り返った。
顔と顔が近くなる。


「‥私の隣、来るんでしょう?」


少しだけ微笑んだ流河。
珍しい。


「そのつもり」
「貴方のくじ運によりますね」
「僕、結構くじ運いいよ」
「期待します」


ふわりと笑顔。
思わず顔を近付けた。
顎を指で支える。


「‥ここ学校ですよ」
「だから誰もいないよ」
「‥仕方ないですね。一回だけです」


閉じられた瞼。
重なる唇。

その時、授業の始まりを知らせる鐘が鳴った。


「ん、月くっ‥授業」
「もう‥少し」


抱き締めてキスをして。
フェンスに押し付けながら貪る。


「んっ‥ふっ‥」
「‥ご馳走様。」


最後に唇を一舐めして、額にちゅっとキスをして離してあげた。


「教室戻ろうか」
「‥っ……」
「…流河?」


ドアに手を掛け振り向いたら、頬を赤らめ視線を外された。


「‥絶対、隣に来て下さい」
「絶対なんだ?」
「はい、絶対に」


僕は微笑んだ。


「かしこまりました。お姫様」


少し眉をひそめられたが、そこは気にしない。
ドアを開けて階段を降りる。



「皆に探されてたりして。」
「それは、良くないですね」
「では走りますか、お姫様」
「なっ‥」



僕も懲りない。
流河の手を握り、階段を駆け降りる。








君の隣を手にしてみせるから
どうか機嫌は損ねないで?



―END―












*後書き*
40000hitを記念して、魅珂様から『月L学生パロ甘』という素敵なリクを頂きましたv


なのに…駄文丸出し!
魅珂様、苦情は受け付けますっ
素敵なリクを頂いたのに申し訳有りません(汗)


今回、初のパロに挑ませて頂いたのですが。
いやはや、難しかったです。
大学の話ではなく。
折角の初パロだ!二人を高校の同級生にしちゃおう、という軽率な考えから書いた話です。
背伸びし過ぎました(笑)


こんな駄文ですが貰ってやって下さいませ。この度はリク有難うございましたv


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