死帳文
独占欲*L
さっきから夜神くんは
誰かと携帯電話でメールしています。

「‥夜神くん。」
「……‥んー?」
「最近携帯いじくるのが趣味のようですね。」
「…‥そう?」

夜神くんは私と目を合わせず携帯に夢中。
相手は誰なんでしょうね

「…‥よし、それで何の話だっけ?」
やっとメールを打ち終わったのか、携帯を二つにたたんで私の方を見た。

「‥最近
ブー‥ブー
部屋に響くバイブ音。
私が話し始めたのに

「あ、悪い、竜崎。」
そう言ってまた携帯を手にとる夜神くん。

‥私、苛立ってきました
むかむかします

「……………」
私は横目で携帯の画面を見ました。
でもよく見えません。

つまんないです
暇です
かまって欲しいです

「夜神くん‥」
「………………」

‥今度は無視されちゃいましたか。
いつもは嫌ってほど、かまってくるのに‥

私より大切な方とのメールなんですか?
その人は誰なんですか?

―私はもう、いらないんですか?

‥いけませんね。
人間はショックを受けるとマイナス思考になる。
こんな時こそ落ち着いて
冷静を保たなくては。

私はソファーでうずくまりました。
少し眠いです。

―寂しい。

なんか鼻がツーンとしてきました。
あれ?
目から水?
―‥あ、涙か。

夜神くんに気付かれる事などないように。
早く乾けばいい。

「‥竜崎?」
「…………」
「どうした?‥泣いてるのか?」
「泣いて‥ませっ」

ガバッと夜神くんに身体を合わせられ目が合った。
「‥竜…崎?」

気付かれてしまった。
かまって貰えず泣くなんてまるで子供みたいではないか。

「…………」
夜神くんは悲しそうな顔をした。
何で悲しそうなのか理解出来ず、目が離せなかった

「夜神‥くん?」
声を掛ければ瞼にキスを落とされた。
「ん‥」
「‥泣くなよ」

耳元で囁かれる。
甘い甘い声。
私、この声が好きです
優しくて。
泣くなと言われると
逆に涙が溢れてしまう。

「だって‥夜神くんが…携帯ばかり‥っ」
「携帯?」
「…もっと、かまって欲しいです‥」

夜神くん‥
私、寂しいです。
私だけ見て欲しいと‥
思う私は我儘ですか?

「…馬鹿。」
「なっ…」
強く強く抱き締める夜神くんの腕。
暖かくて好きです。

「携帯なんかに嫉妬するなよ、馬鹿だな」
「馬鹿じゃないですっ」
頭を撫でられる。
気持ちいい。

「‥メールの相手は母さんだよ。ちゃんと食べてるか?とか心配してるんだ」
「そう‥だったんですか」
「なに、浮気とか思ってた?」
「思ってません」
本当は思いましたけど。

「大丈夫だよ、俺は竜崎にしか欲情しない」
「気持ち悪い発言です」
「はは、でも本当なんだ」
そう言いながら軽く唇にキスされた。

「こんな事もお前としかしたいと思わない」
「……信じます」

私がそう言えば夜神くんはにっこり笑った。

「‥竜崎も嫉妬したりするんだな」
「忘れて下さいっ」
「いや、とっとく。貴重な思い出だから」


もう嫉妬するのはなるべくやめましょう

こんな風に面白がられるのは、私が面白くないですからね

もし嫉妬してしまっても
頑張って内緒にしましょう

私ばかりが好きみたいで悔しいですから

幼稚で負けず嫌いな
私の性格

どうか許して下さい。




end



*あとがき*
読んで下さり有難うございます。
Lのやきもちって想像出来なくて駄文になってしまいました(・_;)
Lは難しい人ですね。

感想など随時受け付けております★

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