死帳文
飲み会※



「―竜崎そろそろ‥」
「指図しないで下さい。私が大丈夫だと言ってるんです。気にしないで下さい」
「でも流石に飲み過ぎだ。」
「月くーん、たまには羽目外したっていいじゃないですかー」
「松田さんも酔ってるし」



この時、僕は少し甘く見ていたんだ。
まさか竜崎があんな―‥








「夜神くん‥」
「…どうした?」


飲み会も終わり、父さん達は自宅へ帰って行った。
勿論、僕は竜崎と鎖で繋がっているから、今も竜崎の絡み酒に付き合わされている訳で。


「もっと‥お酒を…」
「もう駄目。二日酔いになるよ。」


グラスを取り上げて唇に唇を重ねた。
いつもより熱い吐息。
潤んだ目。
竜崎は酔っぱらいそのもので、視点も合っていないようだった。


「ンンっ‥しゅき‥」
「僕も好きだよ。」


舌ったらずになった竜崎も可愛い。
正直そそられる。

それにしても
やけに素直だ。
竜崎は酔うと甘えるのか?


「‥なに…考えてるんれすか?」
「竜崎のことだよ。酔ってる君も可愛いなって。」
「酔ってないれす‥んー」


竜崎は立ち上がった。


「…夜神く‥ベッド、行きた‥」
「それで‥僕にどうしろと?」
「歩けませんっ‥ベッドまで抱っこ‥して‥?」


だ、抱っこ?!
危うく鼻血が出そうだ。
流石だ、竜崎。
この僕がここまで理性の均衡を保てなくなりかけるとは。


「―‥わかった。」
僕は竜崎をひょいと持ち上げた。
「軽っ‥」
「‥もうねむ‥」

竜崎は目元を擦った。


ベッドについて優しく下ろせば
竜崎は目を瞑った。
僕はベッドに腰かけた。


「夜神く、は‥寝ないんれすか‥?」
「うん、まだ寝ない」
「やだ、一緒に布団‥入ってくらさ‥」


竜崎は起き上がって僕の服の裾を掴んだ。


「わ、わかったよ。」


竜崎の可愛らしい表情にまんまと射抜かれ
僕は布団に入った。




静かな空間。
竜崎が不意に僕にうずくまってきた。


「‥どうしたの?」
「何も、ないれす」
「甘えてる?」
「ん。嫌‥れすか?」
「全然。むしろ嬉しいよ。竜崎が甘えるなんて珍しいからね。」


僕は竜崎の髪を撫でた。


「‥夜神く…」
「ん?」
「‥シタイ…」
「え?」


竜崎はぎゅっと僕の腹部に抱き着いた。


「…‥シタイの…夜神く‥」


目をうるうるさせて竜崎は言う。
‥こんなの犯罪だ。
可愛い過ぎる。


「―竜崎が煽ったんだからね。我慢が利かなくても知らないよ?」







「―あぁっ‥夜神く‥イイっ…」
「ここ?」


僕の指を離さない竜崎の可愛い蕾。


「竜崎のここ、くちゅくちゅ言ってるよ。ヤらしい汁でベタベタだ。」
「意地悪っ‥夜神く‥のばかあっ…」


少し拗ねて頬をふくらませる竜崎。
可愛いくて仕方ない。
そんな可愛い竜崎には
お仕置きが必要だ。


「意地悪だなんて失礼だな。そんな事言う竜崎にはお仕置きだよ」
「やだっ‥何をっ…アっ」


僕は竜崎から指を引き抜いた。


「やあンっ‥あ…」
「自分で挿れて、動いて。それくらい出来るだろ?」


いつもなら絶対駄々をこねて竜崎は泣き出す。
そんな恥ずかしい事は出来ませんって。
だけどが今日は‥


「…ん、分かり‥ました」


そう言って僕に跨がった。



正直僕は驚いた。
まさか本当にしてくれるとは。

僕のモノを優しく触り、自分の蕾に宛がった。
竜崎の腰はふるふると震えていた。


「当たってるだけで気持ちいいの?」
「ん‥ふぁっ‥んんぅっ…大きっ‥入んなっ」


ゆっくりと竜崎は腰を下ろすが入らない。
仕方なく僕は突き上げた。


「んあっ‥ひゃっ…っっ」
「全部‥入った。ほら竜崎動いて」
「んっ‥んっんっあっ」


最初は恥ずかしがって揺らす程度だったが、快感に負けて腰を上げたり下げたりし、抜き挿しを始めた。


「アっアっアっ‥イイっ…気持ちイイよぅっ」
「僕も‥イイよ。」


竜崎の頬に触れた。
生理的な涙が溢れてる。
僕の手を竜崎は舐めた。


「可愛い、竜崎‥」
「ぁあっ‥夜神く…好きっ‥好きですっ‥っ」


無我夢中に腰を震る。
自分で動いて感じて‥
まるで自慰行為みたいだ。


顔を火照らせ
甘く喘いで。
全てが僕を感じさせる。
流石の僕も我慢が利かなくなり、竜崎の腰を掴み、欲望のまま突き上げた。


「あぁぁぁあっ!!!」
「竜崎、竜崎‥好きだ…」
「はぁっ‥夜神くっ…壊れちゃっ‥ふわぁっ‥」


卑猥な音が部屋に響く。
竜崎は完全に快感に呑まれていた。


「もっ‥イクっ、イクっ…アっアっ‥」
「竜崎…僕もっ‥」
「うあぁぁぁっ!!」
「っ‥‥‥…」


同時に果てた。
竜崎は意識を失った。











「―‥んー‥」
「起きた?」


あれ?
私は何を‥?
起きればベッドの上で、夜神くんに抱き締められていました。
腰痛いし、喉も痛い。


「いやー、昨日の竜崎はすごかったよ。自分から腰振っちゃうなんてさ。」
「…は?」
「え?覚えてないの?」
「…飲み会の後から記憶がないようです。」
「それは残念だ。昨日の竜崎は本当すごかったんだから☆甘えん坊で可愛くて、自分から挿れ‥」
「うわーっ!!もうそれ以上言わなくていいですっ」
「そう?」





ああ、最悪。

―酒は呑んでも呑まれるなとは‥
この事なんですね。





end





[前へ][次へ]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!