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キリリク


side:誠偉


あの尋常じゃない開閉のペースは、奏南ちゃんからのお祝いメール(もしくはコール)を待ってのコトか…。




って、奏南ちゃん学校だろ(奏南、美容専門学校通学中)。

……休み時間に携帯いじれんだろ、とか思ってんのか。



この苛々が続くのも困るしなぁ。……円滑な撮影進行のためだ。

おもむろに携帯を取り出し、スタジオの外に出る。

短縮番号を押して発信。俺、奏南ちゃんの授業時間とか知ってるんだよね、必要に迫られて。


だから、今が休み時間だって知ってるんだ。



『もしもし?』

電波越しに耳にする声も、優しげでホッとするなぁ。なんて思ってみたり。


「あ、奏南ちゃん?誠偉だけど、今大丈夫?」

ディスプレイ見れば誰からだなんてわかるだろうけど、名乗ってみる。

『うん、休み時間だから』

うん、だからコールしたんだ。


「あのさ、奏南ちゃん。今日が何の日だか知ってる?」

『今日…?』


あんまりにもキョトンとした声が返ってきたので、不安がよぎる。

まさかまさか、いくらなんでも………忘れてる?



『禮の誕生日』

…ホッ。


「あのさ、お願いがあるんだけど…」



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