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絶対無敵!
I

 俺の中に精を吐き出したユキは、満足げに俺にキスして汗で顔に張り付いている髪を指で退けてくれた。

「ナツとのセックスは、気持ちいい」

 そう言ってチュッとキスして、抱き締めてくる。しっとりと濡れた肌が、心地好い。

「ナツは文化祭ライブ担当なんだってね」

「あー…まぁね…」

「何、そのやる気ない回答は」

「面倒だろ、ライブ担当なんて。夏休みも打ち合わせしに学校に行かなきゃなんないし」

 本音を語ったら、ユキに泣き真似された。

「ヒドイ、ナツってば!恋人のライブ担当なのに、面倒だなんて…!」

 いや、面倒以外の何物でもないよね。打ち合わせ多いし。

 と、思うんだけど、このままユキをふてくされさせておくのも何なんで、

「恋愛と仕事は別だし。打ち合わせするのは生徒同士か秋子さんとだよ?ユキのライブ自体は楽しみにしてる」

 あんまり心にもないこと言って、慰める。

「楽しみにしてるんだから、最高のライブにしろよ」

 慰めた後に発破かけると、プロ意識はちゃんと持ってるユキはニヤリと口元を笑みの形にして、

「当然。いつでも最高のライブにしてるし、ナツが携わってるなら、余計に力が入るよ」

 最高のライブ宣言。

「ついでに、ナツも居るこの機会に我羅と秋子さんをくっつけたいよな」

「………は?」

 何、ソレ。

 ぽかーんとしてると、苦笑するユキが教えてくれた。

「我羅は秋子さんに惚れてるんだよ」

「ええええぇぇ???!!!」

「気付かなかった?」

 気付かなかった…。たまにメンバーと秋子さんを含めて会う事あったけど、気付かなかった……。我羅さん、秋子さんが好きなんだぁ。

 フェロモン系ホスト寄り美形な我羅さんを思い浮かべ、美形カップルでいーなぁ、と思う。我羅さん優しいし、秋子さんの仕事にも理解あると思うんだよね。

 我羅さんがお義兄さんになっても、いーかも。美形同士の子供なら、どう転んでも美形だよね〜。女の子がいーんじゃないかなぁ、なんて、どんどん想像を膨らませる俺を、ユキが訝しそうに見ていたのに、まったく気付かずに…。

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あきゅろす。
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