短編
腐れ縁
その怒り、的外れ。
何で怒ってんの？
あんまり怒らないでよ、冷めるから。
ヒートアップ
ヒートアップ
ヒートアップ
で、私はどこまでもクールダウン。
うん、悩み事、有るよ。
『何でも言って』とか『相談して』とか、確かに頷いたけど。
それ、強制だったの？
相談して解決するならとっくに言ってる。
アンタのこと嫌いじゃないよ。
嫌いになりたくない。
でも好きって言うよりは嫌いに近いかな、なんて。
はいはい、ごめーんね？
あはは、冗談だって。
適当な私の態度は最低ですか、そうですか。
だってどうでも良いし、知ってるから。
そんなこと言ったって、アンタが結局私から離れないってこと。
理解不能な直情径行。
うざいお節介は空回り。
その思考回路は解らないけどアンタはそういう奴。
理解出来ない奴だってこと、元から知ってるから良いよ。
大丈夫、嫌いにはならない。
好きにもならないけど。
兎に角ね。
言ってって言われたって言いたく無い事も有るの。
アンタは違った？
何事も包み隠さず、ですか。
確かに要らないことまでオープンだよね、いらっとするくらい。
でも嫌いじゃないよ。
どうしてだろ。
アンタのこと、好きにはなれないと思うけど。
居心地だけは、妙に良い。
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