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世にも奇妙な物語
4
「何か言ったか?」


大河内の小さな言葉が耳には届いたが頭で理解する前によく分からなかった。いや、そんな事よりもこの学園は何だ?プライバシーというのはないのだろうか。華南の事もそうだが、なんでオレが告白された事みんな知ってんだ。可笑しい。何が可笑しいって、昼休みのでき事なのに瞬く間に広がっている。あーなんか今更怖くなって来た。幽霊的なのも怖いのにこんな人間不信になりそうで怖いなんて人生初めてだわ!!あれ?今日初体験ばっかりなんですが?



「オレのが、最初に好きになったんだ!!今更米倉に横取りされてたまるかよ!」



涙が、大河内のキレイな頬に伝う。



―――キレイだ。



と素直に思うのは仕方ないと思った。
声も出さずに静かに、涙を流している姿はとても同じ人間とは思えないほど美しかった。



「っ大河内……」

「っちがう!!」



名前を呼んだだけなのに、荒い声を出され普段あんなに冷静な分正直驚いた。



「っ名前で、よ、んで…」



顔を真っ赤にさせて、涙をハラハラと流しながら言ったセリフはまさか「名前呼び捨て」だった。




「総介…」

「っ!!」



お望み通りに名前を呼んでやれば、赤かった顔がさらに赤くなりみるみるうにに首まで真っ赤になっている。なんだ、コイツも可愛い顔もするんだな



「総介、」

「っ謙弥、もう一度名前、読んで?」



うん。やっぱり可愛い。キレイな顔してるヤツは些細な行動でも可愛く見えるんだなー。というよりも可愛い物に弱い自分を再確認させられた。



「総介、お前可愛いんだな」



なんだ、名前呼びくらい容易い事だ。華南を名前で呼ぶのが許せないなんて子供みたいだな。やっぱりコイツも人の子か(安堵←
ヨシヨシと頭を撫でてやれば目を細めて嬉しそうな表情だ。




「で、オレはもう帰っていいのか?」



そろそろ寮に戻りたいんだよな。








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