めいん! すりっぷ 古泉先生(26)×生徒キョン君(16) すりっぷ 「う〜…寒い。」 全国的に寒波に見回れた今日。 積雪10センチだっつーのに、連絡網によると 『これるやつは登校』 だそうだ。 まったく、こんな坂を雪の中通わせるなんてな…。 普通だったら余裕でサボってるが、今日だけは登校しなきゃいけない。 週2の貴重な古泉先生の授業があるから…。 って俺は乙女か!気持ち悪ぃ。 でも、実際こうやって登校してるんだから否定できない。 もしかしたら、先生は来れてないかもしれないな。 そんな事を考えて、ちょっぴり…、いや、だいぶ寂しい気持ちになってるオレは頭がおかしいんだろうか。 先生の車、スリップしてたらどうしよう。 「古泉先生、大丈夫かな…」 ―ずるっ 「うわっ…!?」 ぼーっと歩いてたのと、坂のせいで足を滑らせた。 ヤバい、こける! 後ろに大きく尻餅つくのを覚悟して、ギュッと目をつむった。 ーとすん。 …あれ?痛くない。 「キョン君、大丈夫ですか!? 」 そっと見上げると、目の前には想い人。 う、わ、顔ちかっ!! 背中をがっちり支えられて、後ろから抱きしめられる態勢に、急に顔が熱くなった。 「あ、こここ古泉先生!?す、すみませんっ!」 やべぇ、動揺しすぎた! 「いえ、ケガがなくてよかったです」 爽やかな笑顔に思わずドキリとする。直視できない。 「ありがとうございます…!」 「いえ、ずっとキョン君の数歩後ろを歩いていたんですけどね、心配してたんですよ。なんだか危なっかしく歩くものだから…。」 そう言ってクスリと笑うと、俯いている俺の頭を優しく撫でくれた。 心臓が、やばい。 「でも、キョン君も私を気にかけてくださっていたみたいで、嬉しかったです。」 …?それっどういう… ー古泉先生、大丈夫かな…ー あ。 聞かれてた!? 思い出して一気に心拍数と熱があがった。 「そそそれは…!先生の数学があるのに、先生が来てなかったら、俺の努力が報われないというか!」 もうだめだ。 「クス、そうですね。」 笑われた!あー、もーなに言ってんだ、オレ。 「私もね、雪だけど頑張って来たんですよ」 キョン君に会えると思って。 そう耳元で囁かれて、ドキドキが一層速くなった。 「学校、行きましょうか?」 自分はこんなに余裕ないのに 古泉先生はいつも余裕の笑顔で俺を見透かしてるようで。 また滑らないように、と優しく手を伸ばしてくれた先生の手を 強く、握り返すことしかできなかったんだ。 END ―――――― 私の地域も大雪でした。ただ「キョンを受け止める古泉」を書きたかっただけな駄文(^O^) ←→ |