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銀色世界で二人三脚
宇宙海賊と・・・3
そうして、自分はまた断れず万事屋に巻き込まれている。
誰か、あの下から見上げてくる眼を交わす術をご教授下さい‥。

今は、探し人の女性が通っていたクラブで聞き込み。天人が多いため、同じ天人の神楽ちゃんが話を聞きに行っている。
しかし、巧くいってなさそうだ。依頼者の娘さんの名前を間違えて『ハム子』と言っている。形的に惜しい。『公子きみこ』が正解だ。


「銀さん‥。神楽ちゃんに任せてたら永遠に仕事終わりませんよ」

「あーもういいんだよ。どーせどっかの男の家にでも転がり込んでんだろ、あのバカ娘‥‥」


‥‥コレって、宇宙海賊『春雨』に出会っちゃう話じゃないだろうか?ってか、もう『ハム子』で決定打だよね。はははっ、自分残念でした。

(うん薄々ね、自分鈍くはないので薄々は気づいてた。気づいてはいたけど、それでも断れない。ソレが小心者さ)


「あ゙ーー、アホらしくてやってられるかよ。ハム買って帰りゃあのオッさんも誤魔化せるだろ」

「誤魔化せるわけねーだろ!アンタどれだけハムで引っ張るつもりだ!!」

「どれだけってなぁー、進後君の言う『銀時兄さんの滑ぜちゅ』並みに‥‥ってオイ、今噛んじまったよ!『つ』が『ちゅ』になっちまったよマジありえねェェ!!」

「毎回ツッコミ入れてるわりには、アンタ意識してるんじゃないスか」


テーブルを挟んで言い合っている新八君と銀時兄さん。
なんと今日は珍しく、会ってから初めて、あの滑らかな言い回しの銀時兄さんの舌は不調らしい。
『滑舌』を『滑ぜちゅ』ね‥‥。


「銀時兄さん‥‥ガッカリです」

「ほら進後君に言われちまったよ!?今まで進後君の中で築き上げられた俺への信用と尊敬がッウプ、もう無理。銀さん、二日酔いとショックで色んな物垂れ流しそうだからトイレ行くわ‥」

「ちょっ、銀さん諦めないで!今そこそこ良いところいってたよ!」

「あ、新八君」

ドン


「後ろから天人が来てる」と伝える前に、新八君は席を立った為ぶつかってしまった。
自分はタイミングはかるのが下手なんだろうか?新八君と天人さんには申し訳ないことをしたなぁ。

新八君が天人さんに謝っている間に、銀時兄さんはトイレへと人をかき分けていってしまっていた。


(‥自分はいつ逃げようか)



タイミングを見て逃げれれば、の話だが。

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