銀色世界で二人三脚
宇宙海賊と・・・2
自分こと〔畑山進後〕。昨日は何してたかって言うと、今日の朝まで夜勤だった。
カッコーン
「進後ー、コレなにアルカ?」
「ソレはねー、鹿威しっていう田畑を荒らされないように動物を追い払う装置。今は、格好だけで音を聞くためみたいなとこがありますけどね」
「こんなモンでビビるなんて、地球の動物は弱っちいヨ」
今は何してるかって言うと、
「二人とも!この写真の人が今回探して欲しい人だって。名前は公子さん」
「どこ探すアル?精肉工場?」
「精肉でも加工でもいいから、とっとと行こうぜ〜」
「そんな所に居るかァァ!!この人ちゃんとした人間だから!」
「新八君さっき公子さんのよく行く場所を聞いてたよね?そこで聞き込みしましょうか」
「‥‥はぁ、進後さんについて来てもらって良かったですよ」
「新八ィ。テメーどーいう意味だコラ。進後君が居るからって強気になってんじゃねーぞ」
「ウチらが大人しくすると思ったら大間違いやぞ。眼鏡割るぞコラ」
何してるかって言うと、万事屋一行の仕事を手伝っている。
何でやねん。
電話で新八君に詳しくわけを聞いてみたら、
『これから依頼人に会うのだが、万事屋の主人がみっともないので依頼を受けれないかもしれない。だからついて来て欲しい』
という話だった。
確かに、万事屋は3人中2人が子供という構成。これで主人であり唯一の大人がみっともなかったら、依頼人も依頼するのを考え直す。
で、お願いされたら断れないYES男な自分は二つ返事でホイホイ来た結果、依頼人のお宅に誘導されたのだった。
因みにその万事屋唯一の大人、銀時兄さんが使えない理由が『飲み過ぎて二日酔い』だと移動中に聞いて、とても呆れた。
「銀時兄さん、病気ならまだしも二日酔いって‥‥二日酔いって‥‥はあ」
「新八がつまんねー事で呼んでわりィな進後君。まー来たからには銀さんの代わりに頑張ってくれや」
「代わりじゃなくて本人が頑張りましょうよ。依頼も受けれましたし、人捜しならもう自分が居なくても良いで、しょ‥‥」
「えーっ、進後もう帰っちゃうアルカ?」
こった肩を軽く叩きながら自分の必要の無さを話し始めたが、神楽ちゃんに腕を引かれて言葉が消される。
天人の神楽ちゃんが持つ透き通る青さの目とあって、帰ろうと思う決心が大きく揺らぐ。可愛いって罪だ。
言っておく。自分はロリコンじゃない。
「進後〜。どうせ待ってる彼女も居ない家でダラダラするなら、このまま一緒に居ればいいネ!」
「確かに待ってる彼女は居ませんけどね、そんなにハッキリ言われると悲しいよ神楽ちゃん」
「ダラダラしてたら銀さんみたいになっちゃいますよ、進後さん」
「新八てめぇ二日酔い治ったらタダじゃおかねぇ‥‥」
一段と辛口な新八君を銀時兄さんは一睨みしてから、すでにほぼ逃げ道がない自分を見て可笑しそうにヘラヘラ笑った。
非常にムカつく。
「で?そこまで言われた進後君は、どうするのかねェ?」
「そ、それは・・・・えー・・」
自分は朝まで仕事してたんですよ!
寝たいんですよ!
なのにコレ‥‥帰りづらいじゃないか!!
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