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銀色世界で二人三脚
戦闘と…



「はぁっ!はぁっ!はっ・・・ふ〜〜〜〜〜。疲れた」


終わった。なんか副長が誰かを取り押さえて、終わった。俺はよく分からないまま、この騒動は終わった。

(ちょっ。すっごい疲れた。怖かった。いま俺生きてるよね?生きてるよね!うおお泣きそう!)


「よォ生きてたかい。事務長〜」


へばっている俺に声かけてきたのは、俺を無理矢理連れてきた沖田隊長。


「〜〜っ!沖田隊長!酷いです。なんか作戦もよく理解できないまま参加しちゃいましたよ?!」


沖田隊長に振り向いて、今回は流石に怒ってもいいかと言ってみた。


「・・・・・ま〜だそんな事いってんのかい。終わった事じゃねぇかィ。それに俺は事務長に『土方殺っとけ』っつーといただろぉが。生きてんじゃねーか土方コノヤロー!」


俺の叫びは、沖田隊長は日頃から副長で慣れているらしく流された。それどころか、副長殺せとか言ってるんだけど。

どんだけだよこの人。


「いやいや、自分そんなこと聞いてません。あ、沖田隊長は・・・ケガなさそうで、すよね。そうですよね」


嘘ー。この人ホコリまみれとか返り血で汚れはあるけど無傷っぽいんですけどー。
マジすか。


「俺はやられる方じゃなくやるほうなんでィ。事務長は・・血がたれてるぜぇ」


沖田隊長が、自分の斬られた右腕を指差す。


「自然にS発言!?・・あー。なんか運悪く副長にぶつかって避け切れませんでした。アハハハ」


斬れた腕を観察する。浅く斬られたけど、血が出ている。何も対処はしていないので、タラタラと指先に垂れていた。

(そういえば、頬もピリピリする。ってゆーか痛い。腕も痛い。もう帰りたい)


「なんでィやっぱり土方の所為か!駄目なヤローだな土方は!死ねばいいのに土方駄目ヤロー!!」
「?!ちょっ」


「総悟ォォ!聞こえてんだよォォ!!」


沖田隊長が変なこと言うから焦る。だが、止める前に副長が聞きつけてしまった。


「事務長がアンタの所為で、腕を怪我しちまったじゃねーか」


沖田隊長が、白い目で自分の怪我について副長につっかかる。

(アンタは、どうせ「仕事を押しつけられくなった」とかだろ)


「畑山っ!そうだあの時の・・」


副長が沖田隊長の腕をはらってコッチを見た。
見たが、自分と目があったらそのまま停止してしまった。


「・・?土方さっ!?」
「!?」


なぜか、副長が赤く染まった。


固まる3人。固まる空気。



「「「・・・・」」」


「おいっ事務長!怪我したのか!?」
「!近藤さん」
「・・局長」


この空気を壊してくれたのは、我らが真選組の局長だった。
副長も再起動したらしい。目線が外れた。


「ウオオッ!!!事務長っ血が垂れてるぞ!早く手当て!手当てしてェェ!!救護班んんん!!」


局長は腕の怪我を確認すると、自分が怪我したみたいに慌てだした。
この人も元気だな。


「いや、呼ばなくても自分で歩いて行きますから!局長落ち着いて下さいよ」

「事務長は落ち着きすぎでさァ。痛覚って知ってますかー?」

沖田隊長が怪我してる部分を

つねってきた。

激!
痛!

「い"っ〜〜〜〜〜あgrはljkb!!!」

「ありましたねぇ、痛覚」

「総悟くーん!?いつまでやってるの?可哀想だから!涙流してるからっ止めてあげてェェェ!!!」


(痛い痛いっ!!ちょっこの人黒い笑み浮かべてるんですけどォォ!!痛がってるのを見て喜んでるの!?S王子怖いよ!!腕が痛いよ!!)


激痛に涙を浮かべ(というか流れてる)今の今まで黙ってる副長に助けを求めた。本当にどうにかして下さいこの人!!


「・・はぁ。おら総悟!離せよ。コイツ手当てしねぇと流石にヤバイだろ」

「チッ。はいはい、明日の仕事できなくなっちまう」


(明日も仕事押し付ける気だったのか・・)

出た涙をぬぐっていたら、救護班が到着してしまった。・・・せっかく歩いていこうかと思ったのに。

主にこの場から逃げる理由で。


「ほらっ救護班来たぞ事務長!腕出してー」

「いて、じ、自分でやりますってば局長ー」


優しい男、近藤局長に見守られながら手当てしてもらった。


(なんでこの局長は彼女ができないのかなー。顔ですか、顔が駄目なんですか。じゃあしょうがない)


どうやら、みんな撤収してるらしい。


お手伝いすること無くなっちゃったなぁ。まぁ今日の分の報告書とか明日くると思うけどね。


明日の事とかを考えていたら副長がコッチに歩いてきた。


(す、すごい凝視されてるんですけど・・・。さっきの急停止もあって、ちょっと気まずいんですけど・・・)


「・・・畑山。その。腕はどうだ」

「救護の人が傷は浅いって言ってましたし、激しく動かさなければ大丈夫です。副長は・・怪我してないですよね。もう自分は疲れたので、このまま家に帰っていいですか?」

「俺は怪我はしてねぇ。・・帰るなら送っていく。パトに乗れ」



(副長について、パトカーに乗ったけど・・・)


「次を左で」

「おう」


(まさかの二人きり?!いやまて。ここで動揺するのもなんかアレだ。オカシイよ。うん。あくまで冷静にいけ自分!)


「畑山」

「っ!はい?なんですか副長」

「お前・・ちゃんと戦えるんだな」


(?…今日の戦い見てたのか!この人は、どういう戦いか見れるほど余裕だったのか副長。アレ?いま誉められてるんだよね?)


「ありがとうございます・・・まぁ、そりゃあ見た目からよく『優男』と言われますけども。自分は『やるときはやる』ってヤツですよ」


(嘘です。小心者すぎです。必死に足掻いてただけです)


「あと、お前“俺”って使うんだな」


(あぁ。よく聴いてるんだなぁこの人。どーするかな。うーん・・・・)


「昔から、ああいう時は“俺”を使うんです。ああいう時だけ」


(昔から。戦争があった頃から・・・[畑山進後]が生き抜くために)


「お前は・・」
「あ、あの左側のアパートです」
「っ!おう」


パトカーを入り口近くに止めてもらって、降りる。もうすぐ我が家だ。顔が綻んでしまう。


「では。お疲れ様でした」

「予定に入ってないのに参加させて悪かったよ」


(今それを言うか!今更な気がしてちょっと笑っちゃうんですけど!)


「まぁ、今考えるといい運動になりました。もう当分書類仕事だけでいいです」

「そーかよ。…おつかれ」


礼をしてパトカーを見送る。一応相手は副長だからね!


(副長なに言おうとしてたんだか)


それより、早く風呂に入って寝たい。


(明日起きられるかなー。あと明さんに夢の中で怒られるかも…)

(まぁ、そんな明さんも好きなんだけど!)






××後記××

長い!長いよー!!
イキナリ文の量増えすぎだよ!

今回は『主人公が初戦闘』というテーマでした。
主人公が弱虫すぎ?内心だから、そこまでもないか。

なにやら、いつのまにか「勘違い」要素がでてしまっています。

土方はアブノーマルなのか?!

すでに「ほのぼの」から抜けている。

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