銀色世界で二人三脚 土方サイド… 「昨日の分は大体終わらせてあります。不備がないか目を通してください」 優男はスッっとそう言って俺の目の前に書類の束を出してきた。かなりの、量。 「・・・・近藤さんか?」 「っえ?」 「誰がやったんだ?局長か」 近藤さんにしては字の書き方が綺麗だ。総悟でもない。 優男に目を向けて、誰が処理したのか問う。 「ぅっじ、自分です。ちゃんと以前からの書類でやり方は確認してます。できる限り局長にも協力していただきました。」 その言葉に、目を見開いてしまった。 (マジかよコイツ・・・・!山崎でさえこんなにやってきたことは無いぞ!?) 「この量をお前がやったのか」 「・・・まぁ、ハイ。ですが内容では、自分ではできなかった書類があります。期限は午前中なので、今日はコチラを先にお願いします」 そう言って、また新たに書類を出してきた。 (俺が朝から予想していた量とは、違う) 「あと今日の分なんですが、簡単なものは自分や他の隊員でやりますので、貰って行きます。ちゃんとまとめて報告もしますね」 (俺は夢でも見てるんじゃねーか?) 「昼前に一度報告に来れば大丈夫ですか?」と確認してきたので了承しておく。 今起きていることに信じられなくて、もう一度自分の机にある書類の量を見る。まぁ大量にあるが、大半は目を通して確認するだけの書類だ。 集中して行えば、午前中で終わるだろう。 そして離れて座る優男に目を向けると、その腕には今まで自分が苦しめられていた書類の一部がある。 残りは、今日自分が行わなければならない分。 (かなり仕事の量減ったんじゃねーの、コレ。っつーか、近藤さんがサボる前より減ってねーか??) 「・・・・」 「では、自分は失礼しますね」 「待て。名前もう一度名乗れ」 「っ?!?畑山進後です。副長、失礼しました」 (畑山、進後ね・・・) 昨日アイツが処理したらしい書類に目を通す。 (ふぅん・・・ちゃんとできてんじゃねーか) もしかしたら、休日ボケじゃなくて、これからも仕事量が減るかもしれない。そう思ったら、歓喜で体が震えた。 (こりゃあ、良い人材が来たじゃねーか。これで少し楽ができるってもんだ) (っつーか、これが普通だよな?!) (アイツを命を狙ってくる奴でない、従順な部下に教育できねぇかな) そう思ったりして。 ※畑山サイド※ 「ちょっ凄い緊張した!ほとんどどもってたよ!?なんて恥ずかしいんだ自分は!あと副長こえええええ!」 廊下の隅っこで震えていた。 ××後記×× 土方さんと初対面! この土方さんは、なに考えてるのかな!? ちょっとアブノーマルなのかな!? [*前へ] [戻る] |