銀色世界で二人三脚
可愛らしい訴えと・・・
休みは、明後日だったと思うな。うん。
ズダダダ
「それならば会いに行けますね。えー、たしか明後日に」
「総悟ォォォ!!テメーいい加減にしろやァァァ!!」
背後、と言うか屋根より下の廊下から副長の怒鳴り声が聞こえてきた。どうやら、副長が沖田隊長の迎えに来たらしい。
「なります」
〔…え。いま何て?〕
副長の声で聞き取りづらかったらしい。
下では、お決まりの口論してるだろう。いつもは、自分が怒鳴る副長を宥めつつ、沖田隊長を仕事に送り出しているから。
昨日、「子供を送り出すお母さんみたい」だと見ていた退に言われた。
自分が「じゃあ夫は副長で決定だ」とノれば、「分かってるじゃん!」と言われた。
全く意味が分からない。
銀魂のノリを理解するには、まだ未熟者らしいです。明さん…。
「えー…たぶん明後日に」
「どわーーっ!」
ズゴン
……ズシン
「いきなり何をすんだテメーは!!」
「ヒマつぶし」
「どんなヒマつぶしだ!!」
沖田隊長がバズーカを撃ったらしい。自分の前方で爆発した。爆風に目をつぶる。
〔ごめんな。聞こえねーっつうか、爆発音が聞こえたっつーか。オメー爆心地にでも潜入してんの?〕
「大丈夫です。日常生活の音ですから」
〔進後君の仕事場爆心地?!〕
書類は大丈夫だろうか?
誰か爆発に巻き込まれてないだろうか?
「ついでにトドメをさしてやりまさァ!」
「なめんなよガキがァ!!」
気になるけど、もう下には戻りたくない。
〔…なんか忙しいみたいだから、切るわ〕
「…後で連絡します」
携帯を操作して、ため息をついた。
(あー…この後は片付けしなければ)
「畑山!避けろっ!!」
「事務長っ!」
(え?!)
前を見るより、何かから避けることに体が動いた。
ズガン!
「畑山ーーっ!!」
薄れゆく意識の中で思ったのは、
(案外、爆心地で合ってるのかもしれない)
仕事場が一番危険地帯だ。ということ。
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