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銀色世界で二人三脚
泥棒猫と・・・
prrrr……


突然、電話の着信音。
どうやら、進後君にきたらしい。


(仕事場からだろーな。長いこと引き留めちまったし。…でも、結局キャサリンで休められなかったか)


俺は、一つの可能性が頭をよぎるが、電話に出なければ始まらないので黙った。
たぶん、進後君も気づいただろ。


「はい。進後」


[進後!?本当に進後か!?]


俺たちまで聞こえるほどの大声。あまりの大声に進後君も携帯電話を遠ざける。


「あの」
〔怪我してないのか!?〕
「退くーん?」

〔お前部屋に刀置いてどこに行ってるんだよオオ!!〕



やっぱり部屋に置きっばなしか。コイツならやると思ったよ。

あれ?銀さん進後君について、だいぶ分かってきたんじゃね?

嬉かないわっ!!


横で、同じように会話が聞こえた子供二人が「信じられない」といった顔をしている。


俺はため息が出てしまう。


(刀置いて出歩くなんて、攘夷浪士に目を付けられたらどー太刀打ちすんだ…。よく見つかんなかったよ。あー、そのための着流しか?なんでそこだけ頭が回るのに、刀は忘れんだ?)


もー‥‥どこまで馬鹿なんだよコイツは。銀さん困らせて楽しいですかコノヤロー。ったく、オカマバーの幼馴染くんが叩き付けるのもわかるぜ。

こちらの斜め上を行くコイツに苛ついて叩きたくなんだな。なるほどな。


進後君は会話もそこそこに電話を切った。



「畑山さん刀置いて来てたんですか?」


新八が姉貴ばりの笑顔で怒ってる。進後君は驚いていたが、すぐに気にせず笑った。


「あー。そうみたいです。部屋に置きっばなしでした!攘夷浪士に見つかったらヤバかったですねーアハハハッ」

スパンッ

流石に苛つきが限界だったので、叩いた。

(ヤバイなら忘れるなっつーの!)


「…進後馬鹿アル」

「だから言っただろ?こーゆう子なんだよ進後君は…」

「僕、銀さんが毎週畑山さんに会うのもなんとなく分かりますよ」

「「「はあー…」」」





ブォンブォン

「では盗まれた物も帰ってきましたし、自分は戻ります」

「おー帰れ。さっさと帰れ」

「そんで怒られるヨロシ」

「今日はありがとうございます。これからはしっかり帯刀して下さいね」


俺達の言い方に、進後君は苦笑する。
なんか冷たくなったがしゃーねーの!帯刀してないオメーが悪い!反省しろ反省!!

ブロロロ…




俺達は見送りもそこそこに、荷物を持って万事屋に帰る。


「今度呑んだ時に進後君の幼馴染に告げ口してやろう」等と考えてると、子供達から視線が…。


「おいおい、なんですか?夕飯の献立聞きてーの?」

「『大事な知り合いでね』だとヨ」

「っ!?」

「『大事』なんて言われるような人には見えませんけどねー?」


神楽も新八もニヤニヤしてやがる。お前等も何時の間に仲良くなった?!子供の特殊能力かオイ。

神楽達が言ってるのは、進後君が電話相手に言った言葉だ。間違いなく俺の事を指しているんだろう。

……べつに?だから何?俺はなんとも思っちゃいませんがぁ?


「お前等なに?話が見えないんですけど〜」

だからニヤニヤニタニタさせんなって。もう何も言わなくて良いから!


「別にぃ?銀ちゃんがかお」
「わーーーっ!!言うな言わなくて良いから!黙れクソガキども!!」


全力で制止すると、愉快に笑い出す子供達。ちくしょー、進後君のせいだ!


「照れないで下さいよ。銀さん!」

「やっぱシャイボーイネ!あはははっ」

「ばっっ。照れてねーよ!アレだ。活躍してちょっぴり疲れただけだからァァ!」


言われた時に顔赤くしてなんか、絶対にないからなァァァ!!






××後記××

銀時も男主が気になっちゃう。
手の掛かる弟的な。もしくは、初めて一人暮らしを始めた弟的な。
どちらにせよ目指せ弟ポジションで(笑)

この話しは『馬鹿』って何回言ってんですかねー?男主可哀想だ。
えー…親しみある馬鹿と言うか、かわいい馬鹿と言うか?そんな感じすか。

初対面には優男印象ですよ!ギャップ?

神楽……。神楽がなー。まだ勘違いさせるかどうか悩み中なので無理でした。
でも、会話が増えてるから挽回はしたと思う。神楽は別の話で頑張る。パピーとかで。

結局、別に勘違いはしてない感じですかね?ボケを分かってもらえてないのはありますが。
男主はツッコミをスルーしたし(笑)

まあ、時として理解者は必要です。

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