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銀色世界で二人三脚
泥棒猫と・・・

パトカーに乗り込む寸前のキャサリン。
そいつに進後君が叫んだことから、ボロは出た。


「キャサリンさーんっ!!自分の刀は、知りませんかぁー!?」

「知ルカ馬鹿野郎!!」


怒鳴られた。
警官も乗り込みパトカーは行ってしまう。

(刀?何言ってんだコイツ)


進後君の腰を見れば、確かに刀はない。

ない?ないのはオカシイだろう。

警察でも、コイツが属しているのは対テロの真選組だ。
下っ端といえど、一人で歩いていれば真選組への恨みで、攘夷浪士に狙われる恐れはある。

なきゃ、駄目だろう?!


「やっぱりあの人は盗んでなかったかぁ」


「あの畑山さん。アナタ警察だって言ってましたよね」

新八は口元をヒクつかせていた。俺が初めて馬鹿を目の当たりした時とおんなじだな。


「そうですよ?あ、銀時兄さんも刀知ってます?なんか気がついたら無くって・・・」

「いやお前・・刀なんてしてたか?」

「進後始めからしてなかったアル」


神楽がしてなかった事を断言すると、「ありがとう」と言いながら神楽の頭をなでている。

(マテマテマテ!そこでニコニコすんなって!何?どゆこと??)

状況を掴みかねていると、進後君は何か納得して、


「そうですよねぇ。・・・・やっぱり大江戸スーパーですかね」


おかしいから。納得する要素無いだろ。


「大江戸スーパーがなんで出てくんだよ。スーパーに刀は売ってねぇぞ」

次に発せられた言葉に、俺は柄にもなく絶句した。


「いやぁ、そこで買い物したので……傘立てにあったりして?」

「きっとそうネ!出てくる時に傘立てに置いたままアル。よくあることヨ」


うんうんと神楽だけが賛同した。たぶん、からかってるんだろう。

それをお馬鹿モードの進後君が気づくはずがなく、「気が合うねー」とニコニコしていた。

気づけよォォ!
ホラ見ろよ。神楽がキョトンとしてんじゃねーか!ツッコミ待ちだったんだよっ!!


「有るわけないだろーっ!そもそも傘立てに刀を置いとくってどんな扱い方してんですか!!」


今まで黙っていた新八がツッコんだ。いいぞ。もっとやれ!


進後君は、片手を頭に当てて唸ってしまう。



(つまりは、刀をなくしたんだよな?で、キャサリンは盗んでない、と。それヤバイんじゃね?真選組に知られたら、罰で何かされちゃうんじゃね?)


なのに、進後君はマイペースだった。初めて呑んだ時にも言ったが、危機感が無い…。


「ちょっと銀さん。畑山さんて、いつもこうですか?」


新八達も気づいたらしい。はいはい。驚きましたねー。そーですよー。


「いい子なんだけどなー。たまに馬鹿なんだわ」

「私知ってるヨ。それキャップ萌ネ!」

「それを言うならギャップじゃない?」


神楽ー、お前はどことどこら辺を見てギャップをかんじたんだ?
後で銀さんに詳しく教えろ。


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あきゅろす。
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