[携帯モード] [URL送信]

銀色世界で二人三脚
泥棒猫と・・・
※銀時サイド※


進後君が笑顔を見せたのは、新八が割り込んできた後だった。
やはりお人好しがそうさせるのか、新八が謝ると許すような事を言ってくれる。


(でも以前俺への視線が痛いんですけどー…チッ新八め)


視線を受けつつ許しがでた食料へと移ったら………おまっ、どんだけ買って来てんのォォォ?!

さっき新八に言ってた「分かる」って、電話した俺の状況の事?!なに進後君エスパー?

分かってるにしても限度を知れ!どう見ても買いすぎだろっ!
お前今月生活できんの?!

こんなところで馬鹿発揮されても銀さんパニクっちまうじゃねーかァァ!!


罪悪感で胸いっぱいになりつつ全部がウチのなのか聞いてみた。新八も同じく聞いた所で、進後君がうつむいた。
「えっ!お前も新八みたいにしょぼくれちゃうの!?」と思ったが、そうではなく。

耳を赤くさせて、言ってることも照れ隠しのようにしか見えなかった。

しかも、運んでるときに新八に

「銀さんの事心配してたんですね。脅さなくても、ただ頼めば良かったんじゃないですか?」

と言われた。

新八にも進後君にも心配されたんじゃホント駄目だなーオレ。いやでも、コイツ等が勝手に心配してきたんだよ。
俺は悪くないよ。うん。



全部運びおわりソファーに座ってくつろぐ。進後君はさっきのオカマバーの会話からずっと横になっている。徹夜明けで眠いらしい。


「徹夜してあげなきゃいけねー書類があったわけ?」


聞いてからちょっと後悔。真選組が仕事内容言えるかっての!なに聞いてんだ俺…。
だけどーそんなに忙しいのか気になった、っつーか。コイツは人に押し付けられてやってそうだしよォォォ!


「いえ、そうじゃなくて…。自分がやりたかったから?ですねぇ。休んでからやらなかった自分が悪いんですよ」


律儀にそう答えて、へにゃりと笑う。


(…馬鹿だな〜)


その徹夜がんばった分が、いま呼び出されている事で潰されているのに。
怒らないのは、気づいて諦めているのか?

いや、きっと何も考えてないんだろう。お人好しで少し馬鹿だから…。


(じゃなきゃ、俺なんかのために食料持って来ねーよ。本当にコイツ馬鹿)


そんなコイツを心配してかまってる俺も、ちと馬鹿が移ったんだろう。


.

[*前へ][次へ#]

3/7ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!