銀色世界で二人三脚
泥棒猫と・・・
「あーやっと帰れた」
真選組にやっと帰れた。腕時計を見れば、出てからもう2時間たっていた……。
そんで、胸のざわつきは治まっていた。原作が終わったからか?
スラッ
「ただいま戻りました。退さーん聞いてく……」
ど、どーいうことだ。
自分の仕事部屋には、退だけじゃなかった。
「進後!!…良かった本当に無事だったんだー!」
いやいやいや!人をボディーチェックしてる場合じゃないよ!
「事務長お帰りなせェ。ずいぶんと長い野暮用でしたねェ」
(なんで沖田隊長までェ?!)
そこに居たのは、お茶を飲みながらくつろいでいる沖田隊長。
「まあ座りなせェ」
(怖いんですけどォォ!!ゴゴゴ…って効果音が聞こえてくるんですけどォォ!!)
自分は並んで座る2人の前に、キチンと正座して事の成り行きを話す。
まず、大事な知り合い(電話で退に言ってしまったのでそう通すしかない)が元々稼ぎが少ない人だということ。
その人が、数日前から稼ぎが入らず今日になって極限状態へとなった為、最終手段として自分を頼ってきたこと。
普段は人に頼らない人なので、よほどの極限状態なんだろうと心配になって急いだ。
その結果、刀を忘れて出てしまったことを話した。
(大体こんなだろうか・・・・。捏造・・・いや結構本当の事しか言ってない気もするな。心配はしてないけど)
「・・・・・そいつ、いい奴なんですかィ?事務長が仕事ほっポリ出せるくらいに」
沖田隊長は探るような目つきだ。まさかスパイを疑ってたりしないよね?
「…良くしゃべる人です。口がいいとは言えません。パチンコして稼いだ分パーにするような人です」
ろくな人じゃない。
でも、嫌いではない。
前世の明さんから『物語の主人公であるあの人は、出来ないことをやってのける』ということを知っているというのが大きいが、それでもあの人は…
「でも、良い人ですよ。あの人は…安心感があるんです」
「………」
幼馴染が働くオカマバーに会って間もないのに紹介したのも、
今日怒りもせずに食料を届けているのも。
俺が、畑山進後が銀時兄さんに安心感を持っているからだ。
今まで、家族の八ヱ門以外になかったのにな…。八ヱ門がそばにいないから、かもしれないけど。
「わかりやした。今回のことは、着流し着てて何もなかったようだしねェ。土方さんには内緒にしてあげまさァ」
「っ!ありがとうございます!!今回は反省してますので!……でも沖田隊長はいつ知ったんですか?」
疑問を口にしたら、退が気まずそうに笑った。
お、ま、え、か?うん?
「あーそれは、俺たちが電話してる時に聞こえたらしくて…」
「あー…」
退ー!運が悪かった。で済むと思うなよ!?なんてことしてくれやがりますか!
「山崎を責めるのは筋違いですぜ」
…え。
「誰が一番悪ィんでしよーかねィ?」
…あのー。
「誰かさんが刀置いて出かけたのが、いけないと思います!」
………そのー。
「誠に申し訳ありませんでしたァ!以後、肌身離さず!屯所内でも身につけますっ!!」
もう邪魔だから。なんて立てかけません!
「三日は遊んでくれねーと、土方に言っちまいそうでさァ」
「俺も三日は仕事手伝ってもらわないと、副長に何か言ってしまいそうだー」
「喜んでぇぇっ!!」
もう絶対離すもんかぁぁ!!
銀魂 第一巻
第三訓
『ジャンプは時々土曜日に出るから気を付けろ』
第四訓
『第一印象がいい奴にロクな奴はいない』
終わり
××後記××
第三訓、第四訓でした!
この回は、『万事屋と自己紹介』がメインの話です。
今回は、男主がのびのびと行動した感じがします。真選組に居るときは、恐怖で最低限の事しかしてないと思うので…。
真選組ではしないことを、万事屋ではしていく男主。具体的には、今回みたいにボケに参加したり口数増えたり。
万事屋(主に銀時)と居るときは、仕事と関係ないリラックスした男主になれば良いと思います。
あくまでも、真選組は仕事場な男主。
可哀想な子。
副長も可哀想(笑)
それが楽しい私(笑)
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