銀色世界で二人三脚
泥棒猫と・・・
prrrr……
自分の携帯電話に着信が。
相手は真選組に居るであろう同僚の山崎退だった。
一つの可能性が頭をよぎるが、電話に出なければ始まらない。
「はい。進後」
[進後!?本当に進後か!?]
あまりの大声に携帯電話を遠ざける。
これは銀時兄さん達にも聞こえてるんじゃないかなぁ?
「あの」
〔怪我してないのか!?〕
「退くーん?」
〔お前部屋に刀置いてどこに行ってるんだよオオ!!〕
あ。
やっぱり部屋に置きっばなしだったのか。
刀置いて出歩くなんて、大胆な事してるなー。攘夷浪士に見つかったらヤバかったわけだ。
……変な嘘は言えないな。
「あのさ。うん。ごめんなさい。ちょっと知り合いに届け物があったんだ」
〔だからって刀置いて…〕
「大事な知り合いでね。とにかく、帰ってから何でも聞くから。大丈夫、怪我してない」
これ恥ずかしい事言ってない?大丈夫?
〔………わかった。副長が進後がお茶持って来ないって気にしてたから。じゃね〕
ブツ…ツーツー
(副長…お茶くらいで退に調べさせないで下さいよ)
とにかく、早く帰らなければ。
待ってるのは説教だけどもさぁ。あんな心配そうに名前言われちゃね〜。
(純粋は突き刺さるよー本当に。本当に反省しないと…)
「畑山さん刀置いて来てたんですか?」
新八君が笑顔なのに怒ってる。
ど、どういうことだ。帰る前に怒られるというのか。
よしてくれ新八君。帰れば君と同じ属性の同僚に怒られる予定なんだよ。
「あー。そうみたいです。部屋に置きっばなしでした!攘夷浪士に見つかったらヤバかったですねーアハハハッ」
スパンッ
は、はたかれた。
はたいた銀時兄さんは呆れたような怒ってるような?微妙な顔だ。
「…進後馬鹿アル」
「だから言っただろ?こーゆう子なんだよ進後君は…」
「僕、銀さんが毎週畑山さんに会うのもなんとなく分かりますよ」
「「「はあー…」」」
(どーいう意味で?三人でため息つかないでくれませんか失礼な)
ブォンブォン
「では盗まれた物も帰ってきましたし、自分は戻ります」
「おー帰れ。さっさと帰れ」
「そんで怒られるヨロシ」
「今日はありがとうございます。これからはしっかり帯刀して下さいね」
なんか皆さん冷たくなりましたね!確かに帯刀してない自分が悪いですけどもね!
ブロロロ…
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