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銀色世界で二人三脚
泥棒猫と・・・

ガララ…

「すんませーん」

「あのこーゆもんなんだけど。ちよっと捜査に協力してもらえない?」

大江戸警察の手帳を見せながら、二人の男が入ってきた。


「このへんでさァ。店の売り上げ持ち逃げされる事件が多発しててね」


のんびりしていた空気が一変。重くなる。
自分の中に在る明さんがこの後の展開に期待しているのか、胸がざわついた。


「なんでも犯人は不法入国してきた天人らしいんだが。この辺はそーゆー労働者多いだろ。なんか知らない?」


「知ってますよ。犯人はコイツです」

ボキッ


銀時兄さんが神楽ちゃんを指差して言ったら、即座にその指が折られた。そのまま銀時兄さんと言い合いになっている。

(冗談嫌いだからって、即座に折るか?!この子怖いな!)

自分の『怖い人リスト』(今の所、副長と沖田隊長)に神楽ちゃんの名が刻まれた。




「…なんか大丈夫そーね」

「ああ。もう帰っとくれ」


(アレ?キャサリンはどこ行った……まさか)

ぐるっと店内を見るが、ネコミミが見えない。

「・・・?畑山さんどうしました?」

「ウチはそんな悪い娘雇ってな…」

ブォンブォン

「!?」


突然聞こえてきたエンジン音に、開けっ放しの店の出入り口を見れば、原チャリに跨るキャサリンが!


ブォンブォンブォンブォン

「アバヨ。腐れババア」

「キャ…キャサリン!!」

ブロロロロロロ……


原チャリはそのまま走り出してしまう。


(このタイミングでこんなことするなんて…まあ原作通りだけど)



「皆さん何かしら盗まれてませんか?!」

声をかけて、自分も懐を確認する。

(財布ある。…警察手帳もある)


「お登勢さん店の金レジごとなくなってますよ!!」

「あれ。俺の原チャリもねーじゃねーか」


フと、自分の腰あたりがいつもより軽いことに気がついた。


「あ…そういえば私の傘もないヨ」


「…………」
(自分の…刀がない)

血の気が引いた。



「あんのブス女ァァァァァ!!」
「血祭りじゃァァァ!!」

ガチャ
バン

「ちょっ…何やってんの!?どこいくの!?」

ブロロロロロロ…

「ちょっとォォ!!」



キレた銀時兄さん達は、キャサリンを仕留めるべくパトカーを拝借して行ってしまった。


かくいう自分は、いつから自分の腰に刀がささっていないのか。記憶をさかのぼっている。


(あー万事屋に来る前には無かったような…スーパー?スーパーには…わからない)

「おい。アンタはどうすんだい?」


呼ばれて振り向くと、いつの間にかもう一台のパトカーが来ていて、お登勢さんが乗るところだった。


「いや……自分はバイクでついて行きます。確かめたいことができましたので」


急いでバイクを発進させて、前を走るパトカーについて行く。


(もし盗まれてたら問題だし…)



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あきゅろす。
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