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銀色世界で二人三脚
手作り弁当と・・・
食堂に入ると、自分が持つマヨネーズに気づいた隊士が動揺していた。動揺するのはお互い様だが、怨むようなことだけは勘弁して欲しい。


「副長、よろしいですか?」


思ったよりも恐怖して震えた声がでて自分でも情けなかったが、自分が持つマヨネーズを見た副長は凄く驚いていた。


「よろしくねぇ。いま立て込んで、!!?……畑山、お前それ!」
「ちょっと自分の弁当にマヨネーズを使いたかったのですが、副長のマヨネーズだったみたいで…。返しにきました」


とりあえず、変に誤解されて更に怒らせないように、副長の言葉に被るように成り行きを説明した。
それに頑張って、いま出来る限りの笑顔も付け足した。


「まさか副長のマヨネーズだとは気づかず…すみませんでした」


(笑顔で状況が善くなるなんて、見残も思っていやしないがね!誰か助けてください!!)


「っっ!!!…ぅ。あー、お前が持ってたのか。まぁ、返しに来たなら、それで良い」


奇跡が起きた…。

(なーんてなぁ。ただ男の笑顔がよほどキモかったんだろう。そうだろうさ。ムサいさ。そりゃあ、引くだろうさ)

嘘じゃないかと内心疑っていると、周りの隊士も同じ考えだったらしく、抗議がでた。


「なっ!?アンタさっきまで殺す勢いだったのに!!ひいきだ!」
「俺たち殴られ損ですよ?副長ォォ!」

「うっるせぇな!解ってる!…チッ、畑山にも罰を与える!」


奇跡は起きなかった。
そりゃそうだ。

自分も罰を与えられる結果に、他の隊士も満足した声を出していた。

(え?死ねってこと?)


「…よし!副長ォォ頑張って下さい!」
「黙れ。余計な後押しは止めてくれ頼むからァァ!」

ズガンッ!ゴロゴロゴロ…

「ウガッ!…ひど、ぃ」

また隊士が鬼神様にやられた。

(わわっ。見事な上段蹴り!食らった隊士が吹き飛ぶ力もそうだが、速さで避けて生きてきた自分も避けれるかの速さ!!コレが鬼の副長か…)


この命の瀬戸際な場面でこの思考は、すっぱり言って、馬鹿と言えるだろう。
だが、瀬戸際だからこそ、現実から逃避して第三者の目線に立つのだ!
そうする事で、次第に何らかの道が見えて…

「見えてきたらいいなぁー」


「ん?畑山お前なにをぶつぶつ言ってんだ?」

(やべっ!)
「何でもないですよ!?あははは。そ、それで副長。自分は何をすれば良いですか?」


「ああ。お前に与える罰は…」


この時、自分は『トイレ掃除1ヶ月とかだったらいい』と思っていたのだが、副長からのお言葉は軽い物だった。


「お前の弁当・・・・食わせろ」

「はい。どうぞ」

自分は二つ返事で了承した。

(奇跡…か?ってかいい加減お腹減ったんで、どーでもいいです。アレ?自分のお昼は無しって事?!)







××後記××

長いですね。“中”になってしまいました。
銀さん出てませんが、原作沿いのはずです。エイリアンのペスです。思いっきり、真選組の日常生活な話しになってますね。ながいけど。

さて、これからまた勘違い要素が出てきます。
どういった勘違いかは、分かり易いですがお楽しみです。誰視点かもお楽しみで。

男主人公がどの隊に居るのかは、謎にしておいて下さい(笑)

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あきゅろす。
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