銀色世界で二人三脚
手作り弁当と・・・
善は急げと廊下に飛び出し食堂からマヨネーズを借りてきた。理由も聞かずに、二つ返事してくれた女中のおばちゃんに感謝だ!
「幸いにマヨネーズなら腐るほど有るじゃないか!…イケる!食べきれるさ!」
ちょっとテンション上がりながらも、酷い味のモヤシ炒めにマヨネーズをかける。
にゅるにゅる…
「…どのくらいかければ大丈夫かなぁ。とりあえずは上一面にかけるくらいで味見しよう」
更ににゅるにゅる…とマヨネーズをモヤシ炒めが見えないくらいになる程度までかけた。
で、また一口食べる。
(願わくば、味がマシになりますように!!)
ぱく、もしゃもしゃ…
「………」
ぱく、もしゃもしゃ…
「更に酷くなる所か、逆に美味しくなったとはどういった化学反応だ!?」
驚いた。マヨネーズのおかげで、おかずが生ゴミ処理にならなくてすんだとは…!
とにかく、ご飯を食べてしまおうとしたのだが、
ダダダダッ
スラッ
「事務長っ!街でえいりあんが暴れてる。俺達も応援に行くぞ」
ダダダダッ
「…………」
自分が入っている隊の隊長さんが仕事持ってきてくれました。
「ちょっと、もうそんな時間ですか?自分いま食べてしまおうとしたのに。どうせ被害状況調べたり交通整理したりでしょう?……はぁ」
ため息を一つついて、弁当にフタをした。弁当を中断するのは残念だが、仕事優先。脇に置いていた刀をとり部屋を出て走る。
(帰ってきたら腐ってないといいなぁ)
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