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銀色世界で二人三脚
銀髪と事務長っ!
江戸に引っ越して1月くらい。新しい職場にも慣れてきた男、[畑山進後]だ。


今日は、非番の前夜。
休み♪休み♪


(あの人達、明日も仕事のクセによく飲むよなぁ。というより、仕事する気あるのか?)

飲みに誘う周りの声を丁寧にかわし、一人で飲みに出かけた。久しぶりの開放感。

(こっちは、疲れが凄いと湯飲みも持ちたくなくなるってのに!)


行き先は、ちょっと寂しい人通りが少ない所にある屋台。初めて江戸に来た晩、その屋台で食事をすまして色々と話をしてもらったのだ。


(しかし・・・・副長の事は惜しかったかもしれない)


今日は珍しく副長にも誘われたのに、断った。人一倍丁寧に断った。
「そうか。悪かった」
そう言って肩を落とした副長に罪悪感が湧き上がる。


「なんだよアレ…。ちょっと慰めてやりたくなる!」


なんとか、埋め合わせをー…と考えて、思いついたのは


(今度、八のお店に連れて行ってあげよう!)


どうせ奥の個室で八ヱ門(幼馴染のオカマ)と二人にされる位なら、副長が居ても何ら変わりないと思う。


そうこうしてたら、屋台に着いた。

(アレ?誰か居る?)

どうやら、先客がいるらしい。とくに気にするでもなく、屋台に入る。


「親父さ〜ん。久しぶり」

「よう若いの、暫くだったじゃねーか!」

「横失礼します…!」

「おお、どーぞ」


先客に声をかけたら、その男は頭が白髪だった。ん?白髪?
胸がざわつく。自分の中の明さんが、歓喜するのが分かる。


「お兄さん、髪染めてる?」
「グフォ!!」


白というより銀色の髪をしたお兄さんは、盛大に吹いた。


「染めてねーよ。地毛だよ地毛!それにこれは白髪じゃなく銀髪天然パーマだからなコノヤロー」

「ははは、お兄さん滑舌すげぇ」

「なにこの子失礼なんだけど!初対面だよね!?」


先客は『銀魂』の主人公[坂田銀時]だった。今夜は楽しめそうだなぁ。


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