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色譚録
プロローグ
 


わたしは

あの、狂おしいほどに愛しい日々を


決して、忘れることができないでしょう。



思い返せばひどく胸が痛み

同時に暖かい感情が波のように押し寄せて


わたしの頬を、濡らします。




願わくは、この物語がいつか

彼の耳へと、届きますように―――






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