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桜界逸史
飛んでいる
燕が飛んでいる。
地面すれすれのところをさぁっと通り過ぎる。
あぁ、明日も雨だな。
そうして、彼はまた目を閉じた。
光を閉ざす雲か?
いや、そうではない、そうではないのだ。
自分は、光を閉ざしたのではない。
闇に墜ちることで、光を際立たせたのだ。
そう、だって、だから、違う。
違う、違う、違う…。
違う、はずだ。
あぁ、燕が飛んでいる。
明日も雨だな。
そして、彼はまた…
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