短編
5
貴弘のキスで力の抜けてしまった俺。
「そんなに気持ち良かった?」
「……ぅ…ん」
俺は正直に頷いた。
「素直だね」
スルスルと俺のネクタイを取り、腕を体の後ろで縛る。
誰かの机に座ったまま。
「今日は目隠し、しないであげる」
貴弘が神に見えた。
でもそれはほんの一瞬。
「そのかわり……」
次の瞬間、悪魔へと変わった。
「乳首だけでイケる躯にしてあげるから」
ありえない。
ズボンを下ろされ、下着も下ろされた。
それから乳首のみへの愛撫が始まった。
「はっ、んぅ…ぁ、ん…」
こいつの愛撫はなぜかめちゃくちゃ上手い。
「乳首だけで、こここんなんだよ?」
「貴弘…んっ、やめ、あっ」
快感が襲う。
でもイケない。
それがもどかしかった。
「苦しい?」
「あ、あぁ、んぁ…」
「しょうがないな」
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