短編
6
「あと5秒」
「ごめッッ…ゆ、たッ、ぁんッ…」
謝り、縋っても雄大は律動を止めず、カウントダウンをする。
「3……、2……」
「ぁああッッ!!」
1秒。
俺は目を瞑り、死ぬ覚悟で声をあげイった。
タイマーは0と表示されている。
「……えっ?」
でも爆発は起こらない。
「クスッ」
「雄大?」
動揺している俺を見て、雄大は小さく笑った。
「生き、てる……?」
「当たり前ですよ。だってこれ、
偽物ですから…どうでしたか?」
手の拘束を外しながら尋ねてくる雄大に、俺は安心して泣きたくなった。
「マジ、じょーだんきつぃ……」
「殺すわけないじゃないですか。和也がいなくなったら、
僕は生きていけませんから」
「ッ//」
恥ずかしーこと言ってんじゃねえよ…//
「僕、まだ一度もイってないんで、動きますよ?」
「ちょッ…あッ…まっ……」
俺の制止も聞かず、雄大は動き出した。
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