短編
5
それから、その満足感が欲しくて何度も浮気を繰り返した。
「もうしないから」
そう言えば、祐一は頷く。
俺を許してくれる。
そして何回目かの浮気、祐一は見向きもしなくなった。
俺が他の奴を抱いていても無視。
祐一との約束を破って他の奴と遊んでも無視。
急に不安が押し寄せた。
「春輝〜」
そんなとき、俺の名前を呼んだのは、祐一といつも一緒にいる間宮快だった。
「祐一は?」
「委員会なんだって」
「ふーん」
「春輝、一緒に帰らない?」
驚いた。俺を誘ってくるなんて。
「ああ。いいぜ」
俺は思いついた。
こいつを使おう。
流石の祐一も、友達と関係を持たれれば堪えると、俺は思ったのだ。
「俺ん家寄ってくか?」
「いいの?」
「ああ」
快は俺の家に行くことになった。
その際、祐一に俺の家に来るようにというような内容のメールを送る。
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