[携帯モード] [URL送信]
満月の夜に会おう



一度も話したことはない。

何も話さなかったけど
私達はその場所で
会うべくして会っていた。

何も話さなかったし
話す必要もなかった。

近付きはせず
いつも少し離れた場所で
視界の隅に相手を認めた。


確かに私達は会話していた。



満月の夜

いつかあの人が来なくなっても
私は探したりしないだろう。

それは、ただの
ひとつの物語の
終わりなのだから。





[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!