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満月の夜に会おう
一度も話したことはない。
何も話さなかったけど
私達はその場所で
会うべくして会っていた。
何も話さなかったし
話す必要もなかった。
近付きはせず
いつも少し離れた場所で
視界の隅に相手を認めた。
確かに私達は会話していた。
満月の夜
いつかあの人が来なくなっても
私は探したりしないだろう。
それは、ただの
ひとつの物語の
終わりなのだから。
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