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雪に咲く花
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「全く、この寒いのに勉強なんかする気になれないよ」
冬休みが開けてから数日後、クラスの男子がつぶやいた。
「また、机にかじりついての毎日なんてうんざりだぜ。なんか面白いことねえかな?」
「あるぜ」
男子の横で佐々木が、口をはさんだ。
「また、あいつで遊んでみないか?」
「あいつって?まさか真柴のことか?そりゃまずいだろ?バックに本郷がついているんだぞ」
佐々木がにやりとする。
「知らないのか?今本郷はインフルエンザで学校きてないんだよ。チャンスじゃないか」
「けど、見つかったら痛い目みるぜ」
「だから、チクらせないようにするんだよ」
佐々木は男子に耳打ちした。
颯人が間に入ってから迂闊に雪斗に手を出せなくなった佐々木たちは、消化不良を感じ、いらいらする毎日だった。
雪斗を支配するのは、今がチャンスだと思ったのだ。

残酷な時間が再び始まろうとしていた。

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