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雪に咲く花
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「さあ、イヴの国からサンタクロースがくるぞ」
「わあぁい!」
亘のかけ声に、施設の子供たちが声を揃えて喜んだ。
「さて、イヴの国の物語の始まりだ」

昔昔、イヴの国にサンタという気が優しくて働き者の若者がいました。

「サンタだって、サンタクロースみたい」
施設の園長のナレーションが始まり子供たちは笑い出した。
ある日、サンタの町に雪が降りました。
サンタはいつものように薪割りの仕事をして町を回っていました。
ふと見ると雪の中に小さな白い靴が片方落ちているのを見つけたのです。
その靴を拾うとなんと美しい女の人が倒れているではありませんか。
サンタはあわてて女の人を連れて帰り、部屋の中をたくさんの薪であっためました。
サンタの看病のおかげで、美しい女の人は目を覚ましみるみる元気になりました。
美しい女の人はお礼がしたいので是非自分の住むお城に来てほしいと言いました。
なんと彼女はイヴの国のお姫様だったのです。


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