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雪に咲く花
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新しく二人が住むことになった新居は中古のマンションだが、以前暮らしていた1LDKより使い勝手の良い間取りの3LDKだ。
寝室には二人で無理やり使っていたシングルベッドではなく、ゆったりとしたダブルベッドを購入した。
最上階であるため、天気の良い日は景色の見晴らしが良いだろう。
雪斗はカ―テンを捲って外を眺めた。
「あっ!亘見て!雪が降ってきたよ」
亘が窓に近づく。
「本当だ。そういえば、夜は雪が降るって天気予報で言ってたな。昼間降ってきたら大変なことになってたよ」
「そうだね。寒いわけだ」
「そういえば、雪斗と出会ったときも雪が降ってたんだよな。雪斗が生まれた日も雪だったって言ってたし」
「うん、今日の雪は特別だね。そういえば亘と出会ってからホワイトクリスマスが続いてるね」
「確かにな。雪斗への贈り物なのかな?」
亘が雪斗を優しく抱き寄せた。
「亘、これからは一緒にいられるんだね」
「ああ、二人で幸せを探していこうな」
雪斗の唇に誓いのキスをする。
抱きしめてくれる亘の腕は、変わらず温かかった。
真っ白な世界に包まれた雪の中で、雪斗と亘の新しいスタートが幕を開けたのだ。


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あきゅろす。
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