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雪に咲く花
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テ―ブルの上には美紅が用意してくれたオ―ドブルや、歩の手作りのケ―キが並んでいる。
二人の引っ越しの日だったので、雪斗の兄姉、颯人、歩がそれぞれにお祝いにかけつけたのだ。
颯人からは、乾杯に使ったワイングラスを貰った。
「さすが、歩ちゃんだな。その辺の女の子より女子力高いかも……」
「そうだな。颯人はいい恋人に恵まれたな」
雪斗も亘も、歩の作ったケ―キを眺めて感心する。
ケ―キの上には、クッキーで作られた動物のキャラクターが輪の形で並んでおり、ケ―キの真ん中にのせてある大きなハ―ト型のチョコレートに『幸せいっぱいにおめでとう』とデコペンで描かれている。
クリスマスイヴ、雪斗の誕生日、二人の新しいスタートと3つのお祝いを兼ねての言葉だ。
相変わらず、歩の手作りは温かい気持ちになる。
「何だか食べるのがもったいないから、その前にと……」
雪斗が、ケ―キをカメラにおさめた。
「おっ!……頭いいな。さすが、雪斗だ。これは俺からの誕生日プレゼントだよ」
亘が巾着の形にリボンでまとめてある包装紙を差し出した。
「有り難う。何だろう?」
何だか固くて、やや重い物が入っているようだ。



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あきゅろす。
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