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雪に咲く花 ページ:6 古本ストアでアルバイトの仕事をしながら、悠希は、亘と雪斗のことを考えていた。 今頃、雪斗は家に訪ねて来てるのかも知れない。 亘は、どのように接するのだろうか? 二人の仲が復活するのを恐れ、雪斗について嘘の情報を流したのだ。 「雪斗君て、色んな人と体の関係を持っているって噂があるんだ。亘さんのことも誘惑しようとしてたみたい」 「まさか、あの子が、そんなこと信じられないな。颯人とも親友みたいだし、いい子だと思ったんだが……」 亘はすぐには信じようとしなかった。 「颯人君も騙されているんじゃないかな?亘さんが、あの子と関わらないほうがいいと思って、ずっと黙ってたけど、今日、雪斗君が来るって聞いたから伝えなきゃって思ったんだ。それに、これ、たまたま見ちゃったんだけど……」 以前、ラブホテルの前で、偶然、男性といたところを見かけた時の画像を見せたのだ。 紛れもなく誤解なのだが、亘は悠希の話を信じざるをえなくなった。 「そうだったのか?それなら、あの子と仲良くするのは考えなければいけないな」 悠希の策略は、皮肉なことに成功してしまったのである。 [*前へ][次へ#] [戻る] |